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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

演武における捕と受 An attack and defense in the performance

演武における捕と受

古流における演武では上級者は必ず受(攻撃・敗者)を行い、下級者は必ず捕(防御・勝者)を行う。

だから師範は必ず攻撃側となり、弟子は師範に勝つ防御側を演ずるのが鉄則である。

武術は弱者が強者を倒すのが大前提。

現代でも剣道では必ず師範は打太刀(攻撃)を行い、弟子や下級者が仕太刀(受けて勝つ側)を担当している。

ところが、徒手武道はどうだろう。

空手の師範が演武で弟子を蹴り倒したり、合気道で男性の師範が女性の弟子をバッタ、バッタと投げている。

強い者が弱い者に勝つのはいじめや暴力であり、武道ではない。師範は弟子を導くのが役目。だから演武では弟子に攻撃を仕掛けて、負ける側を演じなければならない。

筆者はヨーロッパの門人たちに厳しくこの教えを説いている。しかし、最初は理解しなかった。

彼ら曰く「弟子は師範に投げられることを誇りに思っている」。だれがこんなデタラメな思想を海外に広めたのだろうか。

稽古ではもちろん師範は弟子を投げて、その技術を正しく教えることが必要である。しかし、演武は完成した技を披露する場である。弱い者が強い者に負ける当たり前の出来事が武道の本質を表しているのだろうか。そんなことは絶対にありえない。

古流を、そして真の武士文化の教えを知らない現代の競技武道を指導する者が、誤った方法を検証もせずして盲目的に踏襲するから、世界にまで日本武道の誤った思想が流布してしまっている。

これを是正していくのは容易な作業ではないが、少なくとも我が協会だけは正しく古流の在り方を教え導き、徐々にでもその正しい方法論を認識させていくことを目指したい。

彼らも、最近になってようやくそのことに理解を示すようになってきた。

これからまだまだ正していかなければならないことがたくさんある。
by japanbujutsu | 2013-02-24 01:06 | 武術論考の部屋 Study

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