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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

起倒流「本体」の教え Kitô ryû Hontai

起倒流「本体」の教え

わずか8行の短い漢文。

これで一本の伝書をなしている。

この漢文の中に柔術の基礎基本と極意が凝縮されている。

今夜はそんな起倒流の教義について見ていこう。

漢文は次のとおり。

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 本體
本躰者体之事理也
専離形扱気不得正
理已不知扱気静貌
至所得静気敵之強
弱能徹強弱通達則
千変万化無不制敵
是則中虚実為本務
体之正已故本體云爾

現代文に直すと、

本体は体の事理である。専ら形を離れ、気を扱う。正理を得なければ、もって気を扱うことを知らず。静貌至るところ静気を得て、敵の強弱をよく見抜けるようになる。強弱に通達すれば、すなわち千変万化、敵を制することができる。これすなわち虚実に当たる。本は体の正を務めるのみ。故に本体という。

要約すると、

正しい理論に従って行動すれば気を扱うことができる。そのために起倒流では人間の本体に帰ることを修行の主体とし、身体を正しく保ち、私心を捨てて心を正しく保つことを第一のつとめとしている。

そのために、組討に際しては、

柔剛強弱を弁え、よく心を落ち着け、乱れのなきよう、顔色を変えず、五体に角をつくらず、力を出さずに使うことが肝要である。

と説いている。

柔術の根本理念がここにもある。
by japanbujutsu | 2013-04-11 20:57 | 秘伝書の部屋 Secret densho

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