ブログトップ

国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

japanbujut.exblog.jp

本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

居合演武における下緒の扱い How to sageo for Iaijutsu

居合演武における下緒の扱い

明治から昭和にかけての居合の名人中山博道が伝えた長谷川英信流、無双直伝英信流、夢想神伝流、夢想神伝重信流、その他・・・・。

現在の居合人口を見ると、間違いなく、その九割以上はこれらの流れである。

明治時代の大日本武徳会の戦後の組織が今の全日本剣道連盟になっている。

武徳会も全剣連もその最高権威は中山博道だった。

だから五月の全剣連主催の京都大会で居合を演武する人たちは、皆全剣連の高段者であり、当然のようにここで演武される流派の九割以上が中山博道の流れである。

ここで演武をされている方々の下緒が、演武中どのようになっているか。

ほぼ全員が下緒を袴の前帯に挟んでいる。

何のことはない、中山博道の真似をしているだけである。

驚いたことに、中山博道に関係のない僅かな人たちでさえも下緒を前帯に挟んでいる。

写真左は中山博道、右はその師匠の一人細川義昌。

b0287744_22244841.jpgb0287744_2225351.jpg

















中山は下緒を前帯に挟んでいるが、細川は下緒を外している。

結果から述べると、下緒を前帯に挟むという作法は今のところ江戸時代の文献では確認されていない。

権威というのは文化までも抹消してしまうらしい。

幸いなことに、筆者が学んだ居合の流派はすべて鞘に掛けて垂らしておくだけである。

本来は正しい作法が少数派になってしまうと、それが不作法になってしまったりする。

恐ろしいことだ。

こんなことになってしまうと、古流も何もない。

ここに江戸時代の居合伝書の絵図と仙台藩伝影山流を明治時代まで伝えていた天野古弘の写真を紹介する。

絵図の下緒は垂らしたまま。

影山流では鞘にぐるぐる巻いている。

b0287744_23103175.jpg

b0287744_2310532.jpg


これが古流の真の姿である。

居合を稽古する人たちには古伝をもっと研究してもらいたい。
by japanbujutsu | 2013-05-14 23:17 | 技法研究の部屋 Skill

by japanbujutsu