江戸時代の鍔付き木刀
武具の蒐集を初めて30年が経つ。
稽古道具が好きだから、最初の頃は専ら六尺棒と木刀を集めた。
もちろんすべてが江戸時代のもの。
今では二つの部屋がミニ博物館のようになっており、ときどきアポ無しで海外からわざわざ武具を見に来る者もいる。
これだけはさすがに断れない。
メディアで公開したしたことは一度もないが、どこかで情報を得ているのだろう。
ここではその鍔付き木刀の一部を公開する。
木刀は長さ・形態・反り・鍔の形状・色合いなどが一本ずつすべて異なり、それがまた時代物のいいところでもある。
中には現在まで伝承されている流儀のものもあるから、流儀が判明するものもある。
木刀は真剣と比べて美術的価値の高いものではないため、旧家では焼却されてしまうことが多い。
こんな木製武道具も大切な日本の文化遺産である。