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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

柔道の創始者は嘉納治五郎ではない! The founder of the judo is not Kanô.

柔道の創始者は嘉納治五郎ではない!

柔道とほとんど同質の乱取りは、すでに江戸中期には行われていた。

嘉納治五郎が創始したのは 「講道館」 であって、 「柔道」 ではない。

確かに技の整備はしたであろうが、これをもって創始者と崇めるのはとんでもない誤認である。

すでに幕末には東北地方を除いて全国的に柔術における乱取り試合が各藩で友好的に行われていたことは様々な資料に見られるところである。

以下に『武術絵巻』より、江戸時代の柔術の乱取りの様子を描いた三点を紹介する。

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最初が 「一本背負い」
次が 「巴投げ」
最後が 「十字締め」

その稽古着も乱取りでは袴を取り除いた講道館初期の姿と全く同じである。

現今の柔道着は袖も裾も長くなりすぎであるが、本来は肘も膝も出るのが正しく、そのために昔と今では技法も異なっている。

乱取り用の稽古帯も江戸時代にはすでに存在しており、嘉納が定めたのは色による階級制度だけである。しかも有段者の色を「黒」としたのは完全に近代の思想である。

古今東西、黒は「悪の色」として認識されているのは周知の通りである。

古来、日本人の色彩感では白と紫が最高位である。

武道・武術の正しい歴史認識は江戸時代の一級資料を用いてなされなければいけない。
by japanbujutsu | 2013-06-19 20:05 | 武術論考の部屋 Study

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