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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

『写真学筆 墨僊叢書 全』に描かれた武術 その1 槍術

『写真学筆 墨僊叢書 全』に描かれた武術 その1 槍術

まずは、墨僊という絵師について説明しておかなければならない。

葛飾北斎の門人。姓は牧という。尾張藩の家臣の家に生まれ、寄合組に属し、鍛冶屋町下新道北西角(現・名古屋市中区鍛冶屋町)に住んでいた。江戸に出て、喜多川歌麿の門人となる。寛政(1789年-1801年)後期から享和3年(1803年)まで、月斎峨眉丸あるいは鳥文斎と称して、狂歌絵本や狂歌俳諧の摺物など文芸方面と関わりを持つ仕事を中心にしつつ、「芸妓立姿図」(東京国立博物館所蔵)のような鳥文斎栄之風の肉筆美人画などを描いた。文化4年(1807年)の春から墨僊の号を使用する。文化9年(1812年)、北斎が関西へ行く途中で名古屋に滞在したとき北斎の門人となり、肉筆画、絵手本、絵本及び細判摺物、版本の挿絵を描いたが、一枚摺の錦絵はほとんど残していない。著作として絵本『写真学筆』、『真景画苑』、『画賛図集』、『一宵話』、『北帝夷歌集』、『栄玉画鑑』、『狂画苑』などの他銅版画を自刻し、「瘍科精選図解」や「蕃舶図」、「天球図」といった数種の作品が挙げられる。文化11年(1814年)刊行の「北斎漫画」に尾張校合門人として名を連ねている。喜多川歌麿と葛飾北斎という浮世絵界の二大巨匠に学んだことと、中京における銅版画の創始者となったことは特筆される。門人に、沼田月斎、森玉僊らがいる。

さて、この中の『写真学筆』に『北斎漫画』の影響を強く受けた武術の稽古姿が描かれていることを知る人は少ない。

今回から連載で、そこに描かれたそれぞれの武術の様子を見ていきたい。

まずは槍術から。

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十文字槍と素槍の稽古の様子が描かれている。

たんぽ槍なので、そのまま仕合稽古に使用できる。

実際、一人は面の防具を着用している。

槍は九尺槍だろう。

武術の稽古としては非常に面白い種目だと思われるが、現在、その面白い稽古がどれほどの流儀で行われているだろうか。

現存流儀でも知る人は知るように、そのいくつかは復元されたものであり、理合がまったくおかしい流儀もある。
by japanbujutsu | 2013-09-27 18:19 | 技法研究の部屋 Skill

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