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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

古武道を学ぶ目的は何か?

古武道を学ぶ目的は何か?

現代人が古武道を学ぶ目的はおよそ次のようなことに集約される。

1 生涯続けることのできる稽古事をしたい。
2 時代劇や幕末のヒーローに憧れて。
3 現代武道には体力的についていけないから。
4 刀剣が趣味。
5 強くなりたい。
6 競技武道より伝統武道。
7 精神生活を充実させたい。
8 変わったことがしたい。
9 近くにたまたま道場があったから。
10 人に誘われて。

このくらい列挙すれば十分だろう。
しかし、ただ強くなりたいのならボクシングやレスリングをやった方がいい。「強い」の定義はいろいろあるが、喧嘩でまけないようになりたいのだったら、古武道なんかまったく役に立たないからやめた方がいい。第一、習得するのに年数がかかりすぎるので、実用的ではないのである。

近くにたまたま道場があったから、というのはよくあるケース。これもダメ。なぜ、その流儀を選んだのか、という理由がまったくないからである。もっと言うと、古武道を修行している日本人のほとんどの者が、自分の流儀にまったく関心がないのである。不思議な現象だ。

古武道が競技武道と決定的に違うのは、伝統の重みである。古武道は江戸時代の武士によって体系づけられた芸術で、武士の体育的学問である。その歴史に興味がないものが「流儀」を学んで何の利があるというのだろう。

古武道から歴史と文化を取ってしまったら、それは現代武道と変わらないものとなってしまう。
だから多くの者は現代武道と古武道の、その違いがわからないまま、ただ稽古を続けている。

中には「形がない古武道」があるそうだが、それははっきり言って古武道ではない。形がなければ受け継ぐ技術が存在しないのだから。形は古武道の本体であり、神髄であり、最重要な要素である。これなくして古武道はありえない。

一つの流儀の免許皆伝を得て、流儀の歴史や伝書研究をなし、流儀のすべてを受け継ぐ者、これが流儀の後継者になりうる資格であろう。

中には、流儀の歴史や伝書、あるいは他流の研究などをすると、師範や同門の先輩たちから白い目で見られる等の道場があると聞くが、研究することのどこがいけないというのだろう。そんな素晴らしい心がけのある者は、それこそ流儀の逸材ではないのか。

出る杭を打つような流儀や道場は、即刻退会した方がよい。
by japanbujutsu | 2014-01-28 19:40 | 武術論考の部屋 Study

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