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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

柔術技法の研究 『拳法図』 その1 袖車

柔術技法の研究 『拳法図』 その1 袖車

東北大学狩野文庫に大変貴重な楊心流系柔術の絵目録『拳法図』が蔵されている。

今回はその中から、興味のある技法を抽出して紹介していきたいと思う。

まず、この伝書の大きな特徴の一つは、単なる形の羅列ではなく、一つの形に対して多くの技術的バリエーションを紹介していることである。

楊心流を代表する形「袖車」に対しても、非常に多くの変化技を図示していて興味深い。

楊心流オリジナルの袖車は、座している相手の前から進んで背後に回り、両手で襟を掴んで締める技法である。

『柔術剣棒図解秘訣』には次のような挿絵で天神真楊流の袖車が説明されている。

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そして『剣法図』では、烏天狗によって、ほぼ同様の締めによる極めの場面が描かれている。

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そして、変化技の一つとして、立位のままで片羽締めに極めている場面の図もある。敵は太刀を持っているので太刀捕りの技法であることがわかる。

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このように一つの形に対して、さまざまな変化の想定を学ぶことは、応用力の養成や変化への対応を知る上で、武術のみならず、さまざまな社会環境の上でも非常に大切なことである。
by japanbujutsu | 2014-01-30 22:22 | 技法研究の部屋 Skill

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