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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

『柔道にはなぜ黒帯があるの?』の間違い訂正 3

『柔道にはなぜ黒帯があるの?』の間違い訂正 3

Q6 現在のような柔道着は、いつごろから使われるようになったのですか。いつから白に決まったのですか。

■解答
江戸時代には刺し子の上衣に袴という、今日の剣道や合気道に見られるような稽古衣を使っていました。それは武士が修行すべきいくつかの武芸の一つとして柔術があったわけですから、どの武芸の稽古でも、同じタイプの稽古衣が使われるのが当然でもあったのでしょう。講道館以前の柔術にも、初心者には股引を袴の変わりにはかせて稽古することもあったようですが、それは足の動きがよく見える方が、教える側にも学ぶ側にも都合が良かったからだと考えられます。(中略)色についての規定は当時から今日まで特別に定められていません。

■訂正
江戸中期からは、柔術には乱取りに耐えられる特別の丈夫な稽古着が使用されている。どの武芸でも同じ稽古着が使われたというのは間違いである。剣術と柔術では稽古着はまったく異なる。これは現在の柔道と剣道の稽古着が異なることを見れば容易にわかることだと思うのであるが。
初心者には股引を袴の代わりにはかせたというのも間違いで、師範であろうが初心者であろうが乱取りの稽古の際には袴を用いなかった(流儀による)。
「初心者には股引を袴の変わりにはかせて稽古」とあるが、これでは袴の下に股引をつけていなかったという文意になる。袴は股引の上に着けることは大原則である。
色は規定がなくても講道館では「白」という不文律があった。なければなぜ国際柔道で「ブルー柔道着」が採用されたときに、日本はあんなに反対したのだろうか。何色でもいいのであれば要らぬ抗議だったのではないのだろうか。
初心者に股引をはかせるのは足の動きがよく見えるため、というのも大きな間違い。単に動きやすいという理由だけである。

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これは江戸時代の柔術の稽古の様子を描いたものであるが、刺し子の稽古着の襟には「あんこ」がいっぱい詰まっており、このような稽古着は他の武術では使用しない。
by japanbujutsu | 2014-03-13 17:56 | 武術論考の部屋 Study

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