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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

『時代劇・剣術のことが語れる本』 の誤りを正す 10

『時代劇・剣術のことが語れる本』 の誤りを正す 10

P.198,199
ルビの誤り。
立身流(たつみりゅう)を「りっしんりゅう」、警視流立居合形第一「前腰」(ぜんごし)を「まえごし」と読んでいる。著者は古流のことを何も知らない。これは現在、無外流でも「まえごし」と読んでいるが、原語は「膳越」であり、「ぜんごし」と読むのが正しい。

P.213
「現在の武道界では、武術とは格闘の場において、相手を制する技術を主目的に追求する技術体系。武道とは、この武術修練のプロセスにおいて精神面を重視し、礼儀作法、克己心、忍耐心を養う人間形成の道であるというのが定説となっている。この考えは、柔道生みの親・嘉納治五郎が、明治二十年代の初め、古流柔術諸派を制覇して柔術界を統一し、「日本伝講道館柔道」を立て、それまでの柔術を柔道と改称したことに由来している。」

論評
著者は武術が武士の教育として行われていたことをまったく知らない。武道は武術を修練する、とは初耳である。武道は武道を修練するのではないのだろうか。精神面を無視し、礼儀作法を失い、すぐに止めてしまう武道のどこが人間形成の道なのか。嘉納が柔術界を制覇したとはこれも初耳である。著者は大日本武徳会で講道館と古流が火花を散らした戦いを知らないらしい。
by japanbujutsu | 2014-04-12 17:10 | 武術論考の部屋 Study

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