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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

古武道を修行するということ 過ちて改むるに憚ることなかれ!

古武道を修行するということ

古武道の本質が江戸時代も今も変わらないとしたら、その修業目的も変わらないはずである。
ただ、修行をしている時代背景が異なるだけで、技術体系や心法が正しく伝えられているなら、学ぶべき内容に古今の差があってはならない。

現在、日本では「古武道に興味がない人が古武道を学んでいる」という不可解な状況が見られる。
古武道に興味があれば、まず自分が学んでいる流派の研究をするはずである。
ところが自分の流派の伝書が売られていても、買おうともしない・・・・・。
歴代の師範が指南した土地(旧藩地方)を訪れることもない。
流派の歴史になんか、まったく興味がない。
こんな状況だから他流派になんかもちろん興味はない。
こんな人たちが流儀を継承できるはずがない。
興味だけで入門し、ただ稽古を繰り返しているだけで、向上心も探求心もあったものではない。
ほとんどの道場では、十年も経てば門人が一掃されてしまっている。
このような人たちは古武道なんかやらずに、歴史も文化もない現代武道をやった方がいいだろう。
半年も練習すれば、一通りのことは習い、試合にも参加できる。
全国どこへ行っても同じことをしている人たちがいて交流もできる。

ある古武道の道場は外人だらけになってしまい、日本人の門人がほとんどいなくなってしまった。
熱心な外国人修行者は多くいるが、誠に残念ながら武術を完全相伝できる者はいたって少ない。
まず、日本語の会話、及び読み書きができること。
これが相伝の必須条件である。

ある古武道の流派では「形がない」というし、「学んでいる流派の研究をすれば破門」だという。
このような恐ろしく不合理な世界も存在するのである。
ある流儀では、昇級・昇格は出席日数や修行年数で決まるのだといい、後輩はいつになっても先輩を超えることができないという異状も見られる。
古武道は各人の努力次第で免許までの年数は短縮されてしかるべきである。
古武道の世界に年功序列制など存在しない。

第二次大戦後、古武道界に捏造流派が多々発生し、それは現在にいたっても同じ状況が見られる。
現在、ヨーロッパで流行している「忍術」は日本の江戸時代には実態のないものであることを、ヨーロッパ人はだれもしらない。
日本でも系図の偽造や流派のでっち上げが絶えない。
そのような流派には戦前に書かれた伝書がないから、調べるとすぐにわかる。

同じ流派で反目をするのもいただけたものではない。
なぜ、全国の同じ流派が一堂に会して交流をしないのだろうか。
なぜ、自分のところだけを正統だと主張するのだろうか。
そんな人間を育てるのが古武道の本質なのだろうか。

未来に向けて古武道をただしく伝承していくためには、以上のような古武道界の悪い体質を一掃する必要がある。
それは現在、古武道を指導・稽古している人たち本人が、そのことに気付かなければいけない。

過ちて改むるに憚ることなかれ!
by japanbujutsu | 2014-05-30 17:34 | 武術論考の部屋 Study

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