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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

鹿島神道流刀抜(居合)

鹿島神道流刀抜(居合)

明治23年に出版された『武道図解秘訣』に鹿島神道流の居合が図入りで解説されている。
戦乱に突入していく幕末期には座して行う居合が無用となり、また明治期には脱刀令があって、居合の低迷暗黒期が長く続いた。
そんな中で出版された書籍だけに、居合に関する記述は、江戸時代そのままの所作を解説していると思われ、往時の真伝を探る参考文献としては一級の資料である。

ここで解説されている鹿島神道流は、田子重信が伝えたもので、十二本ある。
その初本目の「発端」が解説されている。
掛声は抜くときに「ヤー」、二の太刀で「トー」、切り込みで「エイ」と発す。

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右足を立て膝にし、左足は肛門に踵を押し当てて抜く。
頭上真横一文字に振りかぶる
切り下す。

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刀を立てて、血払い、納刀。






以上であるが、抜き付けで尻を上げないのが古伝の特徴である。
この抜き方をする流派は現在ほとんど見られない。
切るのももちろん同じ姿勢のまま、床すれすれまで切り下ろすのは関口流によく似ている。




図を見て不思議なのは、下緒を外しており(解説には下緒さばきががでている)、角帯をしていないことがわかる。絵師のミスであろうか。
それにしても酷く下腹の出た試技者であり、これでは軽快な動きはできないだろう。
by japanbujutsu | 2014-07-07 17:29 | 技法研究の部屋 Skill

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