表七ヶ条 Omote 7 kata
柳生心眼流の膨大な修行過程のの中の最初の7ヶ条が「表」の段である。
今回のドイツでのセミナーはこの柳生心眼流を専門に稽古しているクローナハ支部で開催されたため、そこの会員のため、全員にこの表ヶ条を相捕り(組形)から一手捕り(護身用法)まで徹底的に稽古させた。
筆者が最初に学んだ柳生心眼流(鈴木専作系)では21ヶ条しか伝えておらず、これを7本ずつに分けて、それを初伝・中伝・奥伝として教えていたが、この21本は、実は初伝の中の一部であって、28本をもって拳法伝の稽古とし、これを修めて初めて初伝になるのが正伝である。
筆者が大学時代に修業をしていたころは、十年以上稽古をしていても奥伝(21ヶ条の最後の7本)に達していない人たちもいた。普通は1年稽古をすれば28ヶ条が終了する。
栗原郡に明治時代に伝わった柳生志限流では28ヶ条を表裏で取るため、56ヶ条になる。