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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

鳥獣戯画の投げ技描写

鳥獣戯画の投げ技描写

鳥獣戯画は今から800年ほど前の成立と言われているが、作者は明確ではない。
中世だから題材となっている投げ技は相撲のものであろう。
しかし、そのスタイルが柔術そのままなのである。

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投げた蛙の足構え、特に両足の爪先がきれいに前後を向いている。
そして受身をとる兎。
左手で後頭部を護る様子がわかり、顔をしっかりと起こしている。
見事な表現である。
絵師に格技の心得があったことは間違いない。
見物している蛙が両手を挙げているのは、絵師の表現法の一つであり、漫画でよく用いられる驚いた場面を表現する手法である。
よく火事現場から逃げる者が両手を挙げて描かれているのを見て、昔の人たちは走ることができなかったため、走ろうとするとあのような姿になる・・・、などと真面目に知ったかぶりをしている輩がいるが、あんな格好で逃げる者は古今東西どこを探してもいるはずはない。
あれも前述のとおり、絵師の表現方法の一つであることを知るべきである。
by japanbujutsu | 2014-11-01 17:06 | 武術論考の部屋 Study

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