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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

楊心流居合のこと

楊心流居合のこと

熊本にかつて楊心流の居合が伝えられていた。
熊本には他に、関口流、新心無手勝流、伯耆流、四天流などの優れた居合が割拠していた。
まさに居合王国である。
このうち現在に残ったのは関口流と伯耆流の二つだけである。

楊心流の居合は、関口流と同じように、柔術に併伝していた。
しかし、この居合だけでも十分に独立できるだけの内容を有している。

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熊本藩の楊心流は他にも薙刀や半棒を伝えていて、こちらは現在広島に伝えられている。
しかし、近年は女性が相伝するようになったため、完全に「女使い」の薙刀になってしまった。
使用している薙刀も細くて軽くて短いものである。
「男使い」があるかどうか、一度尋ねたことがあるが、男使いは失伝していた。
打ち込みで棒立ちとなり、踵を上げているので、武術としての要素は希薄である。

楊心流の柔術と居合は流儀の根幹をなすものであっただけに失伝が惜しまれる。
柔術は関口流抜刀術を伝えた青木規矩男が継承していたが、後継者が育たなかった。
すなわち居合が最初に失伝したようである。
居合の嚆矢を探る上で貴重な流儀であり、残された資料で探求していきたい。
by japanbujutsu | 2014-12-17 17:13 | 武術論考の部屋 Study

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