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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

武術に普遍的真理なし

武術に普遍的真理なし

武術に原理はあっても真理はない。
武術に真理があるとすれば、それは一流儀内だけに通じる真理であって、すべての流儀に普遍的に存在する真理などというものは存在しない。
武術における「原理」は具体的な行動(形)として示されるものに違いはあっても、その動作の根幹となる行動原理をつきつめれば、人間が同じ五体で行う行動に原理の違いはあってはならないと考える。
物を斬るときに両足の踵をしっかりと地に着けるのは、物を斬るための行動上の普遍的な原理である。

今回、表題の題材として上げるのは剣術や居合における刀の「柄の握り方」である。
これがまた流儀によってさまざまであり、そのどこにも真理というものがない。
ある流儀では人差し指は絶対に伸ばしてはいけない、というし、別の流儀では人差し指は伸ばしなさいという。
下の写真(示範:青木規矩男)のように関口流抜刀術では人差し指を伸ばすように教えている(現在、正しくそのように実践している関口流修行者は極めて少ない)。

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また、ある流儀では卵を握るようにと教えるが、別の流儀では普通に五指を揃えろと教える。
同じ刀で斬るのに、こんなに考えが違っていいのだろうかと今でも思う。
しかし、これは流儀によって区別して稽古するしかないのである。
それが流儀なのであるから。
ある流儀でそうしなさいということは、別の流儀ではタブーであったりする。
現在の古流にいろいろ見られる誤伝は別として、師匠から教えを受けたことは、その流儀を修行する者にとってはすべてが真理である。
by japanbujutsu | 2014-12-23 17:11 | 技法研究の部屋 Skill

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