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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

甲冑を着用した剣術 再考

甲冑を着用した剣術 再考

デタラメな解釈の一例
甲冑を装着した武者同士の太刀による戦闘方法は、当然、巨人がただ刀を振り回せばよいものとは異なり、介者剣術と呼ばれ、深く腰を落とした姿勢から目・首・脇の下・金的・内腿・手首といった、鎧の隙間となっている部位を狙うような戦法であった。甲冑武者同士の戦闘は最終的には組み討ちによる決着に至ることが多く、その技法が組討術であり、後の柔術の源流の1つとなった。」(ウィキペディァ「剣術」)

諸賢はこんな無知な者による書き込みを絶対に信用してはいけない。このようなデタラメが世に広がり、剣術史の歪んだ解釈が広がっていく。
既述したように、鎧を着用して深く腰を落としたら次の動作に迅速に対応することができない。
鎧の隙間を狙うような高度な技術に固執していたら命なんかいくつあっても足りない。
なぜ最終的に組み討ちに至るのだろうか。それはお互いの技が決まらないからだろう。鎧の隙間を狙った技が決まるのだったら組み討ちになるわけがない。

新陰柳生流では, 順逆の太刀を中心とする介者剣術期の技法を使う構えを「沈なる身」構えという. この構えの特徴は, 重心が低いところにある

だれがこんなウソをついているのだろうか。腰を落とす=介者、などという安易な解釈は絶対に鵜呑みにしないことである。

今回紹介する絵伝書は、鎧武者と平服武士が対峙している場面であるが、両者の腰の高さは変わらない。
これは伝書に絵を描く際、美術的装飾性に重きを置くための表現方法で、実際にこのような場面があったわけではない。

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by japanbujutsu | 2015-03-12 17:42 | 武術論考の部屋 Study

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