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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

足袋のこと

足袋のこと

男性が履く足袋は基本的には黒足袋であるという固定観念がある。
しかし、元来は白足袋に男女の別はなく、兼用である。
また、職業や立場によっては白足袋を履かなければならない場合もある。
その職業とは芸事の家元や僧侶・神官、芸能人(役者・落語家など)である。
一般人が白足袋を履くのは紋付を着た時である。

これが一般的な解釈。
しかし、武家の習い事である武芸の世界では、田舎の稽古場はともかくとして、藩校での稽古の場合には白足袋を使用した。
居合や柔術は畳の上で稽古をしたからもちろんのこと、弓術も足袋は必需品である。
日常の稽古では黒足袋でもよいが、紋付きの正装時には白足袋でなければならない。
神社への奉納演武や貴人への御前演武でも白足袋は必需品である。

水月塾では演武の際にはどのような演武であっても必ず白足袋を履かせるため、日常の稽古でも極力白足袋を履かせている。

さて、ヨーロッパでのセミナーにおいて、もう十数年も前のこと。
ここ数年のセミナーでは主催者が事前に参加時の注意を促してあると思われ、いなくなったが、当時は悲惨な状況だった。
何が悲惨だったかというと、参加者の服装である。
まず黒の空手着はいいとして、地下足袋で体育館や道場へ入ってくる。

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ここは工事現場ではない、と追い返す。
アクセサリーをしてくる。
外しなさいと強制する。
指輪もネックレスもすべて外させる。
女性の場合、化粧も落とさせる。
酷い場合にはTシャツに空手の下衣を履いて来る者もいる。
全部退場させる。
挨拶で両拳を作り「押忍(オッス)」と言う者も退場。

こういった者たちは気の毒にも誤った武術観を直されることもなく、通り過ぎて来た者たちであり、それを無様、無礼、非常識だとは思っていないのである。
困ったものであるが、日本の無知な指導者が現地でこれを許しているから、それでもいいのだと勘違いをしている。
こうした非常識を是正していくのもわが協会の役目である。
by japanbujutsu | 2015-05-14 17:26 | 武術論考の部屋 Study

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