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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

講武実用流の居合刀

講武実用流の居合刀

現代の居合道高段者や刀屋は技や刀剣の知識はあっても、武術の故実についてはまったくの無知であることを先に述べた。

居合に「長い刀を短く抜く」という教えがある。
だから当然、両手目一杯のところで鞘を離れる三尺以上の長寸刀で稽古することが要求された。

そして関口流においては元々林崎夢想流の伝を承けて三尺三寸刀を使うことも述べたし、実際に庄内藩の渋川流では三尺三寸刀を抜いていることが伝書の図絵に現れている。

そして、今回紹介するのは、その渋川流本家四代目の渋川伴五郎時英の伝を承けた平山行蔵が創始した講武実用流において、関口流→渋川流→講武実用流として稽古に使用した三尺三寸刀(二戸市歴史民俗資料館蔵)である。

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これは平山の門人である下斗米秀之進が稽古に使用した居合刀で、右側の朱鞘の刀は彼の愛刀であり稽古用ではない。
愛刀の長さと比べれば、居合刀が如何に長いかが一目瞭然である。

注目したいのは、先日、本ブログで紹介した紀州関口流の居合刀がこの居合刀と同じ形態をしていることである。
この事実を見逃すことはできない。
鍔は上杉家が好んだ切羽形の小鍔で抜くときに鍔が手に引っかかる難を排除したものである。
二戸を訪問して、実際に手に取り、同じものを作りたいと思う。
by japanbujutsu | 2015-07-03 17:37 | 武術論考の部屋 Study

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