ブログトップ

国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

japanbujut.exblog.jp

本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

小笠原流実検秘術 1

小笠原流実検秘術 1

小笠原流は大別すると弓馬術と礼法に分けられる。
そのうち弓馬術は筆者にはほとんど縁のない分野であるが、その中の軍陣の故実に「実検」がある。
関口流抜刀に介錯の伝があるので、軍陣の実検について考察するのも、あながち無駄ではなかろう。

実検とは、合戦の戦功に関する報告が正しいか確認することで、首実検と疵実検がある。
これらの故実は中世末期に小笠原家や伊勢家で教義が整えられた。
この伝書は首実検について述べている。

b0287744_22313790.jpg

実検秘術切紙
一首を持て出、右の膝を突、左の膝を立て、如作法けしやう(化粧)して、持てしりそく時、左の膝を突、右の足より立上て帰へし。大将はせうき(床几)を腰にかける也
一野陣之時は先実検之役人罷出、右の人指ゆびにて☆此文字を地に書也。是を大将のへたてになしてさて実検すへし。

以上のように、首を持つ者の振る舞いと野陣の際の作法を述べている。

b0287744_2232629.jpg

陣場野の床几場では、武将たちが討ち取ってきた敵の首が実検されたが、女性の仕事に「首化粧」というのがあった。家康が、敵方武将の首を検分する「首実検」にあたり、顔を洗い、化粧を施し、少しでも首の者の身分を高く見せようとした。
by japanbujutsu | 2015-08-08 17:51 | 秘伝書の部屋 Secret densho

by japanbujutsu