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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

一心流柔術の流儀名命名の経緯が判明

一心流柔術の流儀名命名の経緯が判明

先日、豊橋伝の一心流柔術の伝授巻子を見ていて、ハッとあることに気が付いた。
一心流は浅山一伝流と應変流の合成流儀である。
幕末に起流した。
それまで、一心流の流儀名について何の疑問もなく、一心は 「一心不乱」 の一心だから、そのように稽古に励めという、起流者の意志を表しているだけかと思っていた。
もちろん、そうした意味合いがあるのは想像に難くないが、この名称、実は母体の二流儀の文字からできていたのである。
なーーーんだ、そんなことか、と思うかも知れないがこれは大きな発見である。
すなわち、浅山一伝流の 「一」 と應変流の「應」の字の下に付いている 「心」 の合体名なのである。

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それで 「一心流」 と。

天神真楊流は母体の楊心流の「楊」、真神道流の「真」、それに流祖磯又右衛門が開眼した京都北野天満宮の「天神」を冠して流儀名にした。

ところで、この一心流、実は終戦後しばらく豊橋に伝承者が健在であった。
しかし、この貴重な流儀に見向く者は皆無であり、また、その伝承者たちは対外活動を一切しなかったため、伝承者の死を以て流儀はこの世から消滅した。
講道館柔道の成立以前に 「乱捕」 を大成していた流儀だっただけに、残ってほしかった名流である。
by japanbujutsu | 2015-09-05 17:09 | 秘伝書の部屋 Secret densho

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