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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

無双直伝流奉納額

無双直伝流奉納額

好天に恵まれた初秋の一日、松代藩文武学校武道会は「松代藩領に伝えられた武術の痕跡を訪ねる」と題して二ヶ所を巡検した。

例年、秋には文武学校で演武会を開催しているのであるが、今年は会場となる槍術所がメンテナンスのために演武会は取りやめ、今回の行事を実施したのである。
残念なのは参加者が少ないことと、若い人がいないことである。

最初に見たのは、篠ノ井の二柳神社にある春日雄吉弘佐一門が掲げた奉納額。

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春日の事績については別の機会に譲るとして、ここではこの奉納額について簡単に説明しておく。
ちなみに私は武術奉納額を掲げる意義や、奉納額そのものの説明を参加者にした。

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額は横長で、一時、文字が風化して判読も危ぶまれたため、近年墨を重ねたらしい。

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これで良く見られるようになったが、文字の配置が原形を逸脱しているのは残念である。

額の中央には稽古に使用する道具が掛けられるのであるが、元々掛けられていたと思われる六尺棒や木刀は盗難に遭い、今ある杖と脇差木刀は近年に掛けられたものである。

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無双直伝流は藩校である文武学校では採用されず、藩領縁辺部の農民が伝承の担い手となった。
それはこの流儀が総合武術で藩領を外敵から守るためには最適であったことによると思われる。
by japanbujutsu | 2015-10-09 17:26 | 武術論考の部屋 Study

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