九鬼神流半棒術 Kukishin Ryû Hanbôjutsu
九鬼神流棒術については二十歳代に二系統を学んだが、派閥闘争に嫌気が差して身を引いた。
九鬼神流半棒術の原形は荒木流であるが、今やそのようなことを知る人もないだろう。
実質上の九鬼神流の祖とされている大国鬼平重信は、荒木流の祖である荒木無人斎の子、荒木鉄平の門人である。
流派の秘伝書「天津蹈鞴謐心□□録」(□は作字に付き、入力不可)にある「□(かん)技の術」が九鬼神流半棒術の原形で、これは木葉幸四郎が皇道宣揚會尚武局で教えた目録と異なっている。
天津蹈鞴かん技之巻半棒術
初段
片手折 突落 打技 流捕 霞掛 行違 顔砕 当返 坂落
中段
小手返 逆落 払技 外輪 一刀 返倒 跳落 股掛 小手払
(以下略)
各段九手(九鬼を表象)ずつあり、三尺五寸の八角棒を使用することになっている。
筆者は木葉伝とこちらのかん技伝の両伝を承けたが、伝承を放棄したので、古流としては教えていない。
協会の制定形として工夫を加えて教えている。
下に掲載した形の解説は高松寿嗣直筆による流儀の手付書である。