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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

武術家の号に見る龍の姿態について

武術家の号に見る龍の姿態について

龍は想像上の、そして人間にとってさまざまな面における理想的な動物であるから、武士の号によく「龍」の文字が使用された。

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曰く、
臥龍、伏龍、飛龍、潜龍、昇龍、翔龍、蟠龍、降龍、蛟龍、雲龍、呑龍、登龍、天龍、雨龍・・・・・・

武術家として有名なところでは、関口流抜刀の井澤蟠龍、気楽流柔術の飯塚臥龍斎、神道六合流の野口潜龍軒、講武実用流の平山行蔵子龍などが浮かぶ。

たとえば「潜龍」。
これは四書五経の1つ「易経」に出てくる言葉。
「易経」では人の成長の段階を龍が天に昇る様子に例えて
初九・九二・九三・九四・九五・上九の六段階に分けた。
潜龍はその初九の段階。
人知れずいかに潜龍の時を過ごすがで、その人の将来が大きく決まる。

修行流派の免許皆伝を得て、教授をするようになったら、威厳のある号を付けたいものだ。

なお、以前にも述べたように、号は本人一代限りのもので、師匠や親の号をそのまま踏襲するようなことはあり得ない。
by japanbujutsu | 2016-02-03 17:40 | 武術論考の部屋 Study

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