柳剛流のふるさと丸森を訪ねる(4)
昼食後、角田市舘矢間安久土新田町にある佐藤弥一郎翁の稽古場 「新武館」 を見学する。
この稽古場は明治28年に建てられ、三間×四間の当時としては標準的な大きさである。
通りに面した側面には武者窓が設えてある。
武者窓と反対側の側面は師範席・見学席で、畳敷きである。
内部は現在、物置になっており、稽古をすることができないのは残念である。
次回、訪問時には是非、稽古をさせていただきたいと願う。
弥一郎はその後、石川家が北海道開拓のために移住した際、それに同行し、そこでも柳剛流を指南したという。
流儀は子の亀次郎が継いだが、第二次大戦後は途絶えてしまった。
佐藤弥一郎の柳剛流は、泉冨次とは別系であり、その伝は筆者の柳剛流の中に一部流れている。