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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

下等な質問に劣等な答え

下等な質問に劣等な答え

ネットにこんな下等な質問があった。

日本の剣術は柳剛流を除いて足を狙いませんがこれはなぜでしょうか。足を狙うのは卑怯だと言う発想が武士の時代にはあったのでしょうか。人を殺すのに卑怯もくそもないですが。

そしてそのベストアンサーは、

私のところは柳剛流ではありませんが江戸以前からの流派で足を狙う事があります。合戦をしていた頃の戦い方だと教えられましたが草深い場所では腰から下が見えなくなる(避けられなくなる)ので狙う事が多かったとか。接近戦から間をきって離れる時に相手のアキレス腱に打ち込むという技もあります。足は普通に狙う場所であると思います。

次のアンサーは、

刀が足まで届かんだろうというのは危険な思い違いです。実際足まで届く斬り方がありましてそれは「魔の太刀」と呼ばれ恐れられていました。間合い的に遠いようでも意外と届いてしまいやられてしまうからです。また自分が斬る部分を凝視したままの人は素人です。

そしてさらに、

この人が正解↓
剣だと、せいぜい膝くらいが、とどく限界。
薙刀、槍は、足首まで、十分届く。
無理して、足首狙うと、目が地面を向いてしまい、脳天から一振りされて負けてしまう。
隙を作ったらだめ。

まず質問から。
足を狙うのは柳剛流が有名なだけ。他流にいくらでも足を狙う流派はある。たまたま、江戸の三大流派に足を打つ技がなかっただけのこと。
「人を殺すのに」→完全に試合と死合の区別がついていない。撃剣と真剣勝負はまったく違う世界。この時点で回答者は回答のレベルを下げるべきである。

ベストアンサーについて
あなたの流派は何流なのか。
「合戦をしていた頃の戦い方」→馬鹿者! 合戦と竹刀稽古の区別すらできていない。
「草深い場所」→馬鹿者! そんな場所で戦うか!

二つ目のアンサーについて
「魔の太刀」???何かのアニメかゲームの技か?

三つ目のアンサーについて
「剣だと、せいぜい膝くらいが、とどく限界」→馬鹿者! 使う竹刀の長さが違うし、足は深く腰を落として切り込むし、臑を切ることが難しいわけではない。 柳剛流の竹刀は四尺以上ある。
「無理して、足首狙うと、目が地面を向いてしまい、脳天から一振りされて負けてしまう。」→大馬鹿者!
足を打つ場合には面に対する防御の方法がしっかり伝えられている。

武術の質問に対する答えは全部この程度のもので、本当に困ったものである。それを素人が読んで鵜呑みにするから始末に負えない。ネット社会の大きな弊害である。

写真は江戸時代の撃剣の稽古を描いた 『一掃百態』 の挿絵。

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後ろに描かれている者は明らかに足打ちの場面を描いている。
大きく腰を落としているのがお解りだろうか。
足打ちには片手打ちも使ったから、今の剣道のイメージで論ずると、とんだ見当違いになる。
by japanbujutsu | 2016-04-13 17:59 | 武術論考の部屋 Study

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