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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

今の居合の稽古と何が違うのか?

今の居合の稽古と何が違うのか?

ここに江戸時代の武術絵伝書がある。
江戸の武術の稽古スタイルを教えてくれる非常に貴重な史料である。

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さて、この絵を見て、いまの稽古と何が違っているか、いくつ指摘できますか。

① 刀が長い → 鞘が床に接触していることが推測される
② 角帯を締めていない → 袴の腰板の上から袴紐(あるいは簡易帯)を締めている
③ 襷を掛けている
④ 下緒は鞘に掛けるだけで、前に持ってきて帯に括り付けるなどということはしない。

以上の四点であろうか。
今回は③について考えてみたい。
なぜ、現在の居合の稽古では、あるいは他の武術の稽古でも「襷」を掛けなくなってしまったのだろうか。
日常の稽古は筒袖の剣道着でやっている場合がほとんどであるからいいとしても、演武でも襷を掛ける流儀を滅多に見ない。
偶に掛けているのを見るが、その掛け方は口にくわえて掛ける「女中掛け」 で、武士の作法を誰も知らない。

これは、明治以降、稽古で着物を着なくなり、武士の襷の所作が伝えられなかったためである。

居合は家庭で洗濯のできる綿着物で襷を掛けて稽古をしたいものだ。
by japanbujutsu | 2016-04-22 17:36 | 武術論考の部屋 Study

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