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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

立合 初本 「八重垣」

立合 初本 「八重垣」


八重垣とは、汚穢や仇を近寄らせないための幾重もの防御という意味。
つまり、八重垣の剣とは、攻撃のための剣ではなく、防御あるいは抑止のための剣である。
この剣とムラクモ剣(草薙剣)は、まったくの別物である。

アマテルからニニキネに三種宝が渡されたとき以来、宮中に保管されるものの、儀礼的に八咫の鏡はカガミ臣に、八重垣の剣は剣臣に渡されるようになった。

時代が下ると八咫の鏡と八重垣剣は、それぞれアマテル神とヤマト大国魂の御霊の象徴となり、寝食を共にすることを畏れた崇神天皇は、八咫鏡と八重垣の剣のコピーを作って宮中に置き、本物はそれぞれ伊勢神宮と大和神社に納めた。

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関口流抜刀立合一本目に「八重垣」があり、香取神道流居合一本目に「草薙之剣」があるのは、こうした神話に基づく日本の古典文化を継承しているからであり、このようなことも知らずにただ技だけを行じていたのでは先人に申し訳ない。
だからこそ、また我々はこうした失いかけた、あるいは失われた故事、伝記をもっと深く学ぶ必要があるわけである。

関口流抜刀の「八重垣」は、立合において敵と正面から出くわしたとき、我は左に身を避け、直ちに抜刀、再度敵前に身を戻して敵の帯を横一文字に斬り、敵が引くところを真っ向から斬り下す、という業前である。




(完)
  
by japanbujutsu | 2016-10-15 17:37 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu

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