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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

手内剣 本物の古流

手内剣 本物の古流

現在、残っている手裏剣の正式な流派は根岸流くらいだろうか。
香取神道流はどうだろうか、ほとんど消息を聞かない。
流儀は挙げないが、あとはほとんどが創作である。
稽古に相手を必要としないので、対敵動作としての 「形」 がなく、簡単に創作できてしまう。
また、一人稽古が可能なので、古流として学んでも、代を下ると変質が際だってくるという難点がある。
健全な流儀がほとんど皆無の手裏剣術については、もはや古流が壊滅的であるから、古文献から真伝を探ってできるだけ古流の手法に忠実に復元するしかない。
このような現状にあって、創作は致し方のないことであり、それ自体を非難するつもりは毛頭ない。
問題なのは、その手裏剣術における肝心要の打剣動作が滅茶苦茶なことである。
古流を徹底して修行してきた身として、そのような娯楽的な遊びの手裏剣を、武術として認めるわけにはいかない。
少なくとも剣術なり、居合なり、柔術なり、武術を練磨して体を錬った者でなければ、手裏剣を投げたところでいくら命中率が高くても、所詮は娯楽の域を出ない。
しかしながら、それでは本物の手裏剣術とは如何なるものであろうか。
その本物がなかなか見つからなかった。
そこにふと目に入ったのは、何と、筆者がこの半年間探し求めていた正真正銘の「古流手裏剣術」の姿であった。
その写真は、「医療法人札幌太田病院創立62周年記念特集」 の記事で紹介されているもので、制剛心照流柔術に付随していた手裏剣術を学んだ山口喜一師範の姿である。

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この打剣姿勢こそ古流と言えるものである。
左手を腰に当て、完全一重身の角体となり、正中線を崩さずに打つ。
筆者はこの写真を見つけて 「やはり手裏剣術だって他の武術とまったく変わることがない」 ということに自信を深めた。
今は徹底してこの姿勢で打ち込んでいる。
右足を前に出して順体で打つ、やはりこれこそが古流である。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-08 17:50 | 手内剣探究 shunaiken

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