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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

難波一甫流手裏剣

難波一甫流手裏剣

手裏剣術の歴史や文化を研究している人を寡聞にして知らない。
日本の武術界はそんなことでいいのだろうか。
外国人がいくら日本武術を極めたいと思っても日本語の壁は高くて険しく、それを乗り越えることは到底不可能なのである。
ところが、日本人にはその壁がないにもかかわらず、自国の優れた文化を省みない。
ただ、技だけの習得に拘り、手裏剣術の場合には的中することにだけで喜んでいる。
まあ、そのほとんどは手裏剣術を「古流」として継承しているわけではないから、それも致し方あるまい。

さて、先日、埼玉支部長が稽古に見えた折り、伝書講義として、難波一甫流の面白い伝書を題材にした。
これまで筆者は手裏剣には興味がなかったので、気にも留めずにいたのだが、改めてその伝書を見ると、そこには手裏剣の目録があった。

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内容は、
一懐中仕掛 一戦場仕掛 一十文字剣 一突入働 一儀礼

の五箇条。
他の武術との違いは、手裏剣には対敵動作がないために、対人形が存在しないことである。
だから結局のところ、伝えるのは心得だけとなる。
難波一甫流の場合、使用する手裏剣の形状も不明で、ただ心得だけが残っているわけだが、注目したいのは懐中(日常)と戦場との二つで仕掛けが異なるという点である。
どのような口伝があったのだろうか。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-10 17:47 | 手内剣探究 shunaiken

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