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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

紋付袴のこと

紋付袴のこと

師匠が教えることに対して疑いを持つ・・・
武術を学ぶ際に、そんな心積もりでいたらそいつは破門である。
それは各流儀の起請文にも謳われている。

しかし、現代武道や歴史捏造流儀などを見ると、明らかに誤っていることに対して弟子たちは何の疑いも持たず、何の検証もせず、ただ師匠が言った通り、見た通りのことをそのまま実行している。
これほど危険なことはない。

真の古武道を修行、追究するのであれば、有職故実をしっかりと学び、誤りは正し、技だけではなく、附属する規範についても正しい知識を以て実践していかなくてはいけない。
それが真の古武道の姿なのだから。

そこで今回は紋付袴について考えてみたい。
現在、我々は演武会において紋付袴を着用している。
しかもそのほとんどは黒紋付に縞袴である。
そして、それに疑問を持つ者は皆無である。

しかし、最近それに強い疑問を感じるようになった。
それは先日ここに記したように、袴帯の結び方がいつのまにか「十文字が正しい」というあり得ない認識が正論の如くなってしまったことにもよる。
もちろん筆者も演武では門人に紋付袴を勧めてきた一人である。
しかし、よくよく考えると、その黒紋付に縞袴というのは格式を重んじる行事(式典、襲名式、葬儀、結納)の際に使用される正装礼服であることに改めて気付く。

果たして激しく動く身体表現文化である武術の演武にそのような畏まった正装を着ることが正しい姿なのであろうか。
否、そんなはずはない。
今、ここに大正時代に撮影された中央の影響をまったく受けていない仙台藩の御流儀影山流居合抜方の写真を見てみよう。
この時代に書籍用の写真を撮影するのであるから、紋付袴が演武の正装であるならそれを着用しているはずである。

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ところが、天野菊之助古弘及びその門人笹原清康の両氏はいずれも紋無しの着物であり、しかも白襦袢さえ着けていないのである。
笹原氏などは演武ではタブーとされている黒足袋である。
それを見て、ある程度調べて見ると、やはり武術の演武に用いる着物には規定などはなく、各人の好みで着ていたことが明らかになった。
そしてほとんどの場合、武術では黒紋付も縞袴も着けず、白襦袢も着けないこともわかった。

だから筆者は最近、演武会では紋付きも縞袴もできるだけ着用しないことにしている。
しかし、これはあくまでも筆者自身の考えと拘りによるものであり、紋付を門人に着用させているが故に、それを人に強要することはしない。






(完)
by japanbujutsu | 2017-06-14 17:29 | 武術論考の部屋 Study

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