蜘蛛手切
四天流剣術の 「陰之巻」 の初本 (一本目) は 「蜘蛛手切之事」 である。
これについていろいろ考えた結果、次の結論を得た。
すなわち、その前に学ぶ 「四天之巻」 の 四手が 「東方剣之事」 「南方剣之事」 「北方剣之事」 「西方剣之事」 であるのを承けて、この 「蜘蛛手切之事」 はいわゆる 「八方切」 のことを言っているのである。
蜘蛛の足のように放射状に広がり、または組み合わされている状態を 「蜘蛛手」 といい、また、刀を四方八方に振り回す様子にも使われる。
蜘蛛の手は八方向に出ているから、八方塞がりの状態で戦う剣術の一手に違いない。
(完)