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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:秘伝書の部屋 Secret densho( 140 )

幻の総合武術 河一方流 ⑨ 四つ

柔術でも相撲に影響を与えた流儀、相撲の影響を受けた流儀の双方がある。
前者には関口流があり、後者には広島の難波一甫流がある。
そして、この河一方流にも 「四つ」 の想定がある。

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この状態から普通に上手投げや下手投げになれば、それは相撲と同じで少しもおもしろくない。

たとえば、難波一甫流から出た渋川一流にも四つからのさまざまな技法が伝えられており、そこからまた乱取り (意地稽古) ができるようになっている。






(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-09 17:00 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑦ 柔術居捕 逆指

これは居捕の 「指折」 という形であるが、古流ではあまり好まれない技である。

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理由は骨折しやすいためである。
しかし、伝書には 「やわらきの術」 と記されており、苦笑せざるを得ない。
なぜか両人は極悪犯罪人のような顔に描かれている。

古流柔術では 「相手を負傷させてはならない」 (神武不殺) という教えがあり、だからこそ無傷で取り押さえる精妙な技術を練磨しなければいけないのである。
相手を傷つけ、殴り倒すのは、下劣なボクシングやフルコンタクトの空手であり、そんなかつての奴隷階級が担い手となった直接打撃の格闘をまともな常識感覚を持つ(まともな生活環境にある)人間はやるべきではない。

かつてヨーロッパに指関節柔術10段というのがいて、笑ったことがある。




(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-07 17:22 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑥ 足捕り

この足捕りの技は 「杉」 というシンプルな形名である。
多くの他流では 「杉倒」 と称している。

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想定は敵と我が並立している場合に、我より敵の左足を前から両手で取って後ろへ返す技である。
これと同類の形が関口流(渋川流)柔術の居捕にある。
仙台藩伝浅山一伝流柔術では前から捕り、西法院武安流武者組では後方から両足を捕る。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-03 17:28 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑤ 居合台

居合の稽古で使用する 「居合台」 が図入りで出ている。

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このように図で残してくれるとたいへん勉強になる。
復元も困難ではないが、後方に描かれている円形は何だろうか。

最近は若い人たちが林崎夢想流の居合台を復元製作して研修をしているようで、感心させられる。
居合台といえば影山流のそれが有名であるが、だれも復元しようとする者がいない。
この河一方流の居合台はそれらのいずれとも異なる形態をしており、伝書によれば、切り付けや切り下げの稽古に使うとある。

なお、当然のことであるが、居合台を用いた稽古には重ねの厚い刃引刀を使うのは言うまでもない。

筆者の長寸刃引居合刀は、北海道伊達市に住まわれていた刀匠堀井信秀先生の作。

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筆者の特注で、重ね厚く、柄も蛤形の太い造りにしていただいた。
ちなみに我が家には家宝として信秀先生の先代俊秀刀匠が軍艦三笠の砲鋼を使って鍛えた 「三笠刀」 (富士吉田市指定文化財) がある。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-01 17:51 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ④ 居合 小太刀

居合は 「左乱」

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右手を持ちかえており、最後の極めの場面かと思われる。
腰を落としているのは古流の特徴をよく表している。
刀には下げ緒が見られない。
これが居合稽古刀である。
もちろん角帯もしていない。

小太刀は 「無名剣」

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剣先を倒した八相の構えであるが、両手を深く巻き込んでいるのはどういうことか。
これも絵師による単純な誤りなのだろうか。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-03-30 17:03 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ③ 棒術 薙刀

棒術と薙刀の図も数葉描かれている。
棒術は 「車意」
棒を左肩に掛けた構え。

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薙刀は 「火車」

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いわゆる門構えと称する構えであるが、神道流系の構えとは左右の持ち手が逆であり、真似をしてみたが、この構えからは次の動作に移れないことが判明した。
絵師の描き間違いだろう。

いずれもが打太刀を欠いた一人構えの絵で、これでは形の想定がまったく分からない。





(つづき)
by japanbujutsu | 2017-03-28 17:45 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ② 柄捕

河一方流の二回目は 「柄捕」 を題材にする。
柄捕は大抵の古流柔術にはある。
体系立てている場合もあれば、単発的に入る場合もある。
想定としては敵が鯉口を切る前、切った直後、抜ききった直後の三つがある。

この柄捕が体系立てられている流儀としては関口流系が知られている。
前後左右の敵に対してそれぞれに対処できる工夫が見られる。
河一方流でも体系立ててあり、この形の場合は敵が我の胸襟を左手で取り、右手を柄に掛けた刹那、右手で敵の左手を取り、左手で柄を取るという場面である。

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実はこの捕り方だと次の動作に出ることが困難なのである。
敵の柄手を外した後、刀を腕に当てて、仰向けに倒す技が普遍的ではある。

こうした形 (技) は文化であり、現代の競技武道には存在しない世界である。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-03-24 17:22 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ①

河一方流は、安永年間、河野十郎左衛門敬忠が開創した柔術が主体の流儀である。
明治にはすでに聞かなくなった流儀なので、幕末期当たりに滅びたのだろう。

この流儀が面白い絵目録を残しているので、しばらく見ていくことにしよう。

本日は柔術の中から 「すて身投」。
敵が右手で胸襟を掴んでくるのを捕は右手で我が胸襟を、左手で敵の前帯を掴み、左膝を着く。

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ここまでがこの図に関して説明できる部分である。
果たしてこの体勢からいかにして捨て身投げに入るのかが問題である。
が、実はこの体勢からの捨て身投げは、我が水月塾の制定柔術における基本練習手の中の捨身投がこの体勢から入れるのである。

技法研究はこうした古典からいろいろと学ぶことができる。






(つづく)
by japanbujutsu | 2017-03-22 17:26 | 秘伝書の部屋 Secret densho
伝書の手入れ

伝書には未表装のものも多い。
もちろん軸もない。
裏打ちもしていないので、ときに皺苦茶になっていたりする。
冊子伝書の場合でも四隅が折れ曲がっている場合が多い。
今日は、久しぶりにそれらの伝書にアイロンをかけてやった。

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伝書も皺がなくなり、若返った。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-03-08 17:03 | 秘伝書の部屋 Secret densho
流祖直筆の伝書というのは非常に現存数が少ない。
しかし、そこに書かれている内容こそが、その流儀のオリジナルであり、真伝なのである。

ここに真之神道流の祖、山本民左衛門が差し出した直筆の伝書がある。

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しかもそれは流儀の免許に際して差し出される殺活の法の伝書「胴釈之巻」。

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人体図は彩色されている。
免許の直筆も所蔵しているので、これで免許の二巻が揃った。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-25 17:48 | 秘伝書の部屋 Secret densho

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