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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:秘伝書の部屋 Secret densho( 140 )

婦女子の武術 真中道流懐剣

婦女子が学ぶ代表的な武術に長刀(薙刀)、鎖鎌、懐剣がある。
そのうち、現在でも女性が学んでいるのは薙刀のみであり、鎖鎌と懐剣はほとんど修行者を見ることがない。
大体において、この高度な情報化社会にあって、古武道ほど日本国内に知られていない文化は珍しいのではないだろうか。
10人に訪ねたとして古武道を知る者は1名いればいい方である。
それほど古武道とはマイナーな存在である。
これは文部科学省を筆頭とする日本社会の体制そのものに問題がある。

さてさて、ここでは懐剣について述べないといけない。
当協会の所蔵する伝書に 「真中道流懐剣」 の切紙がある。

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なんと、その授与者は武士(徳末左一郎)であるが、被授者は小河於酉という女性である。
女性が修行した武術の実体についてはまだまだ研究の余地がある。
ちなみに、かつて私論では、女性は武術を学ぶことはできても、指南することはできなかったと指摘していたが、つい最近、女性が武術を指南していた事実を知る機会があった。
いずれ発表したい。

誤りを改めるに憚ることなかれ。



(完)
by japanbujutsu | 2016-12-23 17:12 | 秘伝書の部屋 Secret densho
真一伝流武者組

水月塾の稽古納めに姫路支部長の西躰師範が見えた際、いつものように伝書を持参してくれた。
浅山一伝流に興味があり購入したというその伝書は真一伝流というが、江戸森戸系の流れであることは確かである。

この伝書の価値は、形の覚書であることで、かなり詳細に記述されていることから、ある程度の復元は可能である。

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誤りを恐れずにどんどん復元して、研修してほしいと思う。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-17 17:43 | 秘伝書の部屋 Secret densho
柔術はわが国固有の武術である

江戸時代の柔術の伝書に次のような文がある。

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異邦の書に拳法手搏の文字をここ(日本)にてやわらと訓す。大に非也。拳法手搏は今云捕縛の事也と云へり。此柔術は吾神国の古術混沌の妙術にして(以下略)


拳法の文字を「やわら」と訓ませるのは漢文の用例であり、したがって漢碑文に「やわら」の語を記すときも「柔術」ではなく、この「拳法」の文字をよく使う。
拳法・手搏を捕縛のこと、と解するのは早計であり、これはやはり徒手武術全般を指した言葉であると解するべきである。
しかし、中国の土着武術とわが国の武術は、技法的にまったく異なっており、中国のそれを採り入れた事実はない。
ただ、文化的、思想的な影響を強く受けていることは事実であり、それを混同してはいけない。

柔術も剣術も、そして棒術や居合も、すべてはわが国固有の武術である。

これは極めて常識的なことであるが、武術を始めて間もない人たちのために、敢えて記した次第である。






(完)
by japanbujutsu | 2016-11-30 17:58 | 秘伝書の部屋 Secret densho
不遷流柔術

不遷流柔術には多くの形があったが、現在どれほど残っているのだろうか。

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最近その消息を聞かない。
この流儀の乱取に用いる寝技は筆者が30年以上前に広島で学んだことがあり、水月塾制定形の裏技・変化技に採り入れている。




(完)
by japanbujutsu | 2016-11-20 17:07 | 秘伝書の部屋 Secret densho
同じ伝書を二つ所有する理由

『剣道夢之修行咄』 という伝書を二冊所蔵している。

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普通は 「二冊も必要ないだろう」 と思うだろう。
しかし、自分が関係している流派の場合には 「人に持たせたくない」 という武術家のサガがあり、同じ内容でも発行人や年月日が異なれば、つい購入してしまう。

今回紹介する 『剣道夢之修行咄』 という伝書は、師と弟子による問答書であり、それこそ内容を見るだけならば二冊は必要ないのかもしれない。
しかし、この伝書を二冊持つことのメリットは、まず、伝書が崩し字のため、読解の必要性から二冊あった方が進めやすいという点。
そしてもう一つは、最後のページに一冊は流儀名を記していないが、もう一冊にははっきりと「円明武蔵流」と記されている。

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内容から二刀流系の伝書であることは判明するが、流儀名のない伝書では、どの二刀流なのかはっきりしない。
しかも、伝書の本文では「二刀一流」の表記が出てくる。

これらの詳細については 『水月』 で論考する予定である。





(完)
by japanbujutsu | 2016-09-03 17:21 | 秘伝書の部屋 Secret densho
戸田流兵法

全国諸藩に広がり一大勢力を築きながら、悉く絶伝してしまった流儀に戸田流がある。

今、その伝書を見ると、居合に始まり、居合兵法、柔術、棒、半棒という構成になっている。

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発行者は根岸原子とある。
控え伝書であろうか、年月日と宛名がない。
しかし、御家流の見事な達筆である。

この伝書はISBAルーマニア支部長の所蔵品である。




(完)
by japanbujutsu | 2016-07-21 17:34 | 秘伝書の部屋 Secret densho
白井亨の天真伝兵法

幕末の剣豪の一人に一刀流の白井亨がいる。

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一刀流の中では一風変わった武士であり、白井流手裏剣の祖としても知られている。

今回、この白井亨の直筆伝書をISBAルーマニア支部長のC.ライバー氏が入手し、現在筆者が預かっている。

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海外の武術修行者がこのような伝書に興味を持ち、勉強しようという意欲に燃える中、日本の武術家の体たらく振りといったら情けない限りである。
日本の宝は過去も、今も、そして間違いなく未来も、世界に持って行かれてしまうだろう。

伝書の詳細は日本武芸新聞 『水月』 で述べる。
by japanbujutsu | 2016-05-06 17:06 | 秘伝書の部屋 Secret densho
不思議な伝系図

世には不思議なことがいろいろある。
武術界にもまた不可解なことが多い。

たとえばこちらの伝書。
楊心流柔術。

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流祖は秋山四郎兵衛とされているが、彼の経歴はかなり曖昧模糊としていて実在人物かどうかも確証することができない。
実質上の流祖は次代の大江専兵衛で、この伝書では揚心千兵衛となっている。
両者は同一人物で間違いない。
さて、その次代が問題である。

東郷肥前。
かれは示現流兵法の流祖ではないか。
これをどう解釈したらいいのだろうか。
示現流の初期には楊心流の柔術も伝えていたのだろうか。
同じ九州ではあるが、長崎(大分)と鹿児島では随分と離れている。

いつかこの謎の解ける日が来るのだろうか。
by japanbujutsu | 2016-04-18 17:48 | 秘伝書の部屋 Secret densho
鎌は剣に勝てるのか?

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九分九厘勝てない。

以上。
by japanbujutsu | 2016-03-18 17:27 | 秘伝書の部屋 Secret densho
無双直伝流和絵目録にみる姿態

今回は柔術絵目録に描かれた武士の姿態を無双直伝流を例として見てみよう。

被写体は裸体である。

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褌代わりにタオルのような長い一枚布を腰に巻いている。

刀もそこに差している。

「行違」 の形は本来、後ろ襟を取るのであるが、上衣がないので髷を取っている。

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同様に裸体では 「支剣」 (胸取) や 「八幡大菩薩」 の形が不可能なので、その形だけ上衣を着せている。

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これで、裸体絵目録が伝書のための便宜上のものであることをお解りいただけるであろうか。
by japanbujutsu | 2016-03-08 17:44 | 秘伝書の部屋 Secret densho

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