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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:武術論考の部屋 Study( 243 )

膝丈着物

武術の稽古着というのは江戸時代も末期に近づいてから登場した物。
それまでは日常着用している平服で稽古も行われた。

その場合、裾丈が長いときには裾をたくし上げ、腰帯に挟んで尻からげの格好になる。
だから当然、褌は丸見えである。

しかし、この絵目録のように、元から膝丈の着物もあったわけである。

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これに袴を着ければ畏まった稽古スタイルになる。

骨董市へ行くと、時間があれば時代着物を見るのであるが、なかなか我が身の丈にフィットするものがない。
おまけに武術の稽古に使えそうな一重の綿着物など滅多にお目にかかれない。

たまには着流しで稽古でもしてみようか。





(完)
by japanbujutsu | 2017-09-04 20:50 | 武術論考の部屋 Study
国際水月塾武術協会の活動目的

国際水月塾武術協会では、単に武術を稽古することだけを目的とせず、稽古を通してその向こうにある人類を平和に導くという崇高な目的をもって活動している。

The objective of the ISBA are to promote and popularize japanese traditional bujutsu and chinese kung-fu as well as to work for world peace and goodwill.

これは当会で有段者 (本部登録正会員) に持たせている 『武術手帳』 に明記されている一文である。

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だから当会では稽古やセミナーの後に必ず宴会(交流)の場を用意する。

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これなくして当会の活動もあり得ない。





(完)
by japanbujutsu | 2017-08-31 17:40 | 武術論考の部屋 Study
股立を取る

どうして、最近の古流を稽古する人たちは袴の股立を取らないのだろうか。

踝も隠れるような長い袴を着けているのだから、稽古のときは股立ちを取るべきだろう。
これも歴代師範たちの慣習が伝えられていない証拠である。

敢えて言えば、古流の7~8割は、股立を取る慣習があったと思われる。

槍の佐分利流は常に取っているが、宝蔵院流は取ったり取らなかったり。
剣術でも念流はよく伝統を守り、股立ちをとっている。

股立を取らないということは、演武全体が腰高になっている証拠でもあり、動きが正しくない証拠でもある。

写真は仙台藩伝柳剛流剣術のセミナー(ブダペスト)

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(完)
by japanbujutsu | 2017-08-26 21:14 | 武術論考の部屋 Study
礼法の矜持

礼法の作法・動作は流儀によって様々である。
それがまた、流儀を学ぶ楽しみの一つでもある。
礼法は流儀の顔。

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それぞれの動作・所作にはすべて流儀の口伝が添えられている。

ところが、柔道や空手の試合には礼法の所作がない。
ただ頭を垂れるだけ。
中にはその頭すら垂れない者もいる。
日本武道として情けないかぎり。





(完)
by japanbujutsu | 2017-08-23 23:33 | 武術論考の部屋 Study
駒場エデン教会牧師、直元流大長刀、神無想林崎流居合、小野派一刀流兵法師範の笹森建美先生が昨日ご逝去されました。

心からご冥福をお祈り申し上げます。

『武士道とキリスト教』 は私の大切な愛読書です。
東京都では数少ない正統な古流を相伝されていた素晴らしい先生でした。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-08-16 06:00 | 武術論考の部屋 Study
起倒流柔術奉納額発見

所用で栃木県足利市を訪れた。
足利学校と隣接の鑁阿寺境内の一切経堂を見学する機会を得た。

その一切経堂には絵馬が保管されていた。
武術の奉納額はないものかと一周したらなんと一番奥に巨大な起倒流柔術の奉納額が横たわっていた。
まさにこれも 「発見」 である。

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これまでだれも調べた形跡がないので、ここに紹介したいと思う。

願主は栗原貞蔵一秀齋。
世代として書かれている二人のうち、山田定六郎というのは山田貞六郎が正しく、この系統の起倒流は深井勘右衛門の時代に楊心流を併伝し、武州から野州一帯に拡流した。
『皇国武術英名録』に深井が鎖鎌を構えている挿絵がある。
山田は天保年間の師範で、一貫齋と号した。
この系統の最大の特色はさまざまな得物を使うことである。
額を見ると、上から奇形な四本鍵を付けた薙刀、棒、乳切木、木刀、鎖鎌が掛かっている。

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掲額されたのは明治三十三年五月、夥しい数の門弟が書かれている。
往時の農村地帯における武術の隆盛がうかがい知れる貴重な資料である。

各県に2~3人くらいは武術史研究を志す人材がいないと、こうした遺産は日の目を見ずに永遠にこの世から忘れ去られていくだろう。





(完)
by japanbujutsu | 2017-08-11 23:10 | 武術論考の部屋 Study
欧州における演武会

欧州においては武術のセミナーはよく行われているが、演武会はほとんど開催されたことがないのが現状である。
だから、その運営についてまったく無知であり、1~10まですべてこちらから指示を出さなければいけない。
今回の大会においても数々の反省を残すこととなった。
しかし、これは彼らに非のあることではない。
経験したことがないのであるから。

一方で、今回招待演武として参加した少林カンフーグループは実に見事なパフォーマンスを披露した。

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彼らはいろいろな行事に参加しているセミプロだろう。
古武道とは性格・性質の違う武術であるが、ISBAの海外会員がそれに学ぶことは多い。
これからの指導もなお一層大変である。







(完)
by japanbujutsu | 2017-08-06 17:39 | 武術論考の部屋 Study
創作武術のお粗末

先日、ふと見た動画。
あれれ、○○流とまったく同じ技じゃないか・・・
盗んだ流儀も盗まれた流儀も双方創作流儀。

創作武術が別の創作武術から技を盗む。
笑えないほどお粗末。
しかも双方が歴史をねつ造。

武田惣角ほどの神技に至れば創作でも話は別であるが。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-07-23 17:58 | 武術論考の部屋 Study
名人・達人

名人・達人になる人となれない人。
どこが違うのか。
それは二つしかない。
才能と熱意。
これは武術に限ってのことではない。
学問も芸術もすべて同じ。
才能は先天的なものだからどうにもならないが、熱意がないというのもどうしようもない。
勉強ができない奴のほとんどは熱意の欠如。
武術も同じ。
多くの者は極めようとはせず、ただやっているだけ。
スポーツや娯楽だったらそれでもいいが、稽古をすぐに休んだり、教えた技を繰り返し稽古ができない、そんな熱意の欠如している者は武術なんぞやらない方がいい。
達人はもうこの先、世に現れることはないのだろうか。








(完)
by japanbujutsu | 2017-07-21 21:54 | 武術論考の部屋 Study
真の古武道修行者たれ

このようなことを書くのは気が重い。
ならば書かなければよいのだが、現実を見るとあまりにも酷すぎるが故に黙っているのもよくない。
誰かが発奮、啓蒙しなければ我が国の古武道は確実に滅び去るからである。
一体、何が酷すぎるのか。
それは古武道修行者の心構え、そして心得。
流派の技(形)だけを稽古していても、それは流儀の継承には繋がらないということを自覚してほしい。
巻物を授けない道場にいくら通っても流儀を相伝できないことを早く知ってほしい。
自分の流儀の歴史を調べないから創作流儀であることにも気づかない。
流儀が伝承していた土地を訪問したくならないのなら、あなたにその流儀は相応しくない。
流儀の伝書を研究したことがないのなら、古武道なんかやらない方がいい。

これであなたがいかに古武道修行者として相応しくない人間であるか自覚できたでしょう。
古武道は現代武道とまったく世界が違うのです。

古武道修行者として我が流儀の先人が遺した伝書と向き合えるのはこの上もない喜びである。

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その真意があなたにはわからないでしょう。





(完)
by japanbujutsu | 2017-07-05 17:20 | 武術論考の部屋 Study

by japanbujutsu