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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:関口流抜刀 Sekiguchi ryu( 36 )

「左剣」 の最初の抜き付けについて

「左剣」 は先の先を取る技であるから、我から動き、その直後、敵が短刀の柄に手をかけた刹那、その小手を刀身で押さえる。

この動作を現在は小手ではなく頭を押さえている(そのため刀を止める位置が高い)向きがあるが、やはり小手が正しいだろう。
青木の写真でも刀身を深く落としている。そのためには足幅を広くして腰を落とす必要がある。
次の関口流居合の古い絵伝書を見ていただきたい。
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刀が返っており、刃が小手を切っていないことがわかるだろうか。
そう、鎬で小手を押さえているのである。
もっともわかりやすいのは術者の右手の握りである。
あるいは絵師の思い違いだろうか。
小手は切らずに一太刀で首を落とす。
これが関口流左剣の極意かもしれない。
by japanbujutsu | 2015-03-19 17:29 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流居合 四之表の復元 その3 「秋風剣」

「秋風剣」は秋で右。

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最後は後首を切る。

最後の四本目「冬雪剣」は冬で後。
紹介は省略する。
by japanbujutsu | 2015-03-06 17:11 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流居合 四之表の復元 その2 「涼風剣」

四之表

「涼風剣」は夏で左。

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最後は敵の両腕を切る。
by japanbujutsu | 2015-03-04 17:06 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流居合 四之表の復元 その1「百花剣」

四之表の四とは四季であり、四方を表している。
同じ形を敵の位置の違いによって前後左右で演じる。
居合の基礎としても有効に思われる技法である。

本日はその初本「百花剣」(前・春)を紹介する。
春はさまざまな花が一斉に咲き誇る季節。
百花剣とは実に風流な名称である。
形の解説は省略する。

敵はパイプ椅子で十分である。
これがあれば、いつでもどこでも一人稽古ができる。

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なお、この技を稽古したい場合は必ず申し出てください。
復元した責任上、間違った理合が一人歩きされると迷惑になります。
by japanbujutsu | 2015-03-02 17:18 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流抜刀 巡懸切留之事

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by japanbujutsu | 2015-01-29 17:48 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流抜刀 立刃押切込之事

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by japanbujutsu | 2015-01-27 17:44 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流抜刀 抜打先之先身之金之事

関口流居合における創流当時の長さである三尺三寸の鞘付木刀で演じた。
関口流では敵が九寸五分で突いて来るのを三尺三寸刀で制するための運刀法を伝えた。
運刀は袈裟切りが古伝ではあるが、渋川流系では垂直切りに変えている。
そのため理合も大きく変異した。
現在、九寸五分を相手に三尺三寸で稽古をしている道場は全国のどこにもない。

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中略
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by japanbujutsu | 2015-01-25 17:30 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
亀谷鎮師範

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亀谷鎮は明治34年岐阜県に生まれた。
大日本帝国下の軍人募集に応じて入隊し、文武ともに優秀な成績だったため、上官に軍に残るよう云われた。
大正10年現役兵として、台湾歩兵第一連隊に入隊する。このときすでに青木規矩男は台湾で高等中学商業科の教師を務めており、講堂で二天一流を指導していた

当時隊の方針として、すべての隊員に趣味とする習い事を義務づけた。亀谷は剣術を学ばんとして青木に入門した。この時青木と初めて知り合い、青木が昭和44年2月11日に没するまで、師弟関係が59年間続いた。その間に届いた手紙、書などはすべて駿河館に保存されている。

昭和9年5月に挙行された皇太子殿下御誕生奉祝昭和天覧試合に際しては、青木と亀谷が台湾から参加している。台湾駐屯中は軍事演習のみで、休日などはのんびりと海釣りをしたり、現地の人たちに剣術を指導していた。

青木より亀谷への関口流抜刀術の相伝は、
昭和9年 「介錯之巻」および「目録免許相伝」相伝
昭和32年  「信条書」の相伝を以て正式に関口流抜刀術15代目師範を継承

亀谷より萱間静林師範への相伝は、
昭和55年 「介錯之巻」および「目録免許相伝」相伝
昭和61~62年 「兵法極意之巻」「口伝書」他を相伝、16代師範を継承

関口流抜刀術駿河館に関わる系譜は青木→亀谷→萱間以外に存在しない。
by japanbujutsu | 2014-12-21 17:41 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
笹之露

関口流居合に「笹之露」という形がある。

肥後伝関口流抜刀術では、この図のときの理合は、切っ先で敵の水月を突くことになっているが、図では水月を突いていない。

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抜こうとしている敵の右小手を止めているように見える。
だから切っ先は下に向けて、正中線に立てている。

爪先は前後に向けた完全一重身であり、日本武術の伝統的体構えを正確に書き表している。

『南紀徳川史』では、関口流の居合刀を無反りとしているが、この絵では明らかに反りが見られる。
刀身も三尺以上あるようにはとても思えない。

こうした絵図からはさまざまな日本武術における故実を学ぶことができる。
by japanbujutsu | 2014-11-05 17:49 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流抜刀の抜き付け

現在、伝承されている関口流抜刀(居合)は和歌山の本家を除けばすべてが熊本伝の青木規矩男が相伝した系統である。

その居合の形の中で、肝心要の動作「抜き付け」が正確に演じられていない向きがある。

何が正確で、何が不正確かということを客観的に判断できる材料(資料)は青木が演じる形の写真である。
幸いなことに、青木は関口流抜刀の全形を写真に撮影して、流儀の相伝と共にこれを授けたのである。
この写真の形と異なる業前を演じていて「これが本当の抜き方だ」と主張するのは真に説得力がない。

青木は「抜打先之先」の形における抜き付けを次のように行っている。
すなわち、柄を顔の真横に引き上げて、右足を出し(出し方は口伝につき省略)、左足を大きく後方に退いて(引き方は口伝)真上に抜き付ける。

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左足を大きく引くので歩幅が広い。残念ながらこの足捌きでさえ、すでにほとんどの道場で失伝している。
また、ほとんどの道場では刀を前に抜き出してから振りかぶっているが、これでは先之先を取ることは不可能である(先之先の取り方も口伝)。
そしてこの足幅の広い構えからは高く跳躍することは不可能である。現在、いくつかの系統では飛び違いの動作を高く跳躍して行っているが、あれでは飛び違いの動作は意味がなく、体に働く力は重力だけになってしまう。
飛び違いの動作は左右の足を踏み換える力で体を右半身から左半身に移し、その変換力で斬るのであって、重力で斬るのではない。
基本的には抜き付けてから斬るまで頭の高さは変えてはいけない。
この一動作を見ても失伝がいくつもあることがわかる。
人によって趣が異なるのは仕方のない現象であるが、技の根本原理だけは崩してはならない。

柄は顔の横まで引き上げる。

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左足を大きく引いて真上に抜き上げる。一切は口伝。

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by japanbujutsu | 2014-10-24 17:19 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu

by japanbujutsu