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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:手内剣探究 shunaiken( 36 )

天剣を打つ

最近は稽古のウォーミングアップのために稽古場でも門人たちと一緒に手内剣を打っているが、そこではもっぱら地剣と人剣を打つので、普段自宅ではなるべく 天剣 (七寸針剣) に重きを置いて一丈八尺間で打っている。
天剣とはこれまで白井流と誤伝されてきた丸棒手裏剣で、これを当塾では天剣と称し、直打で打つ。

先日の稽古で、やや気付く点があり、打つときの力点をある程度一定に保つことに成功した。
それで的中率もかなり上がった。

画像一番下は、金翅鳥針剣 (極太七寸針剣)であるが、これもまた調子がよくなった。

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これがそのまま体得できるようにじっくりと手離れの触感を確認して打ってみた。

そして今、門人たちと打っている 人剣 (五寸針剣) であるが、この軽い極細手内剣が画像のように、剣先が一寸ほど畳に深く突き刺さるようでなければ駄目。

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ちょうど手内剣が畳を貫通して、その剣先が畳の裏に顔を出すのである。
全力で打つので、飛中の手内剣は全く肉眼では捉えることができない。





(完)
by japanbujutsu | 2017-04-15 17:44 | 手内剣探究 shunaiken
甲陽水月流手内剣の内 人剣・重ね打ち

甲陽水月流手内剣のうち、人剣(五寸水月針剣)を 「眼留剣重ね打ち」 で打つ。
重ね打ちとは一度に二剣を打つ手段であり、これはこの人剣のみが可能な打ち方となる。
一打に集中すれば高い命中率を生み出せるが、実戦を考慮して間合い二間から連打で打ってみる。
とは言うものの、連打の場合は右手に二本を素早く取り上げるのもまた至難の業であり、これからの大きな課題でもある。
二剣の調整が困難を極めるため外しも多いが、二剣が同時に刺さるときの瞬間は爽快である。







(完)
by japanbujutsu | 2017-03-26 17:07 | 手内剣探究 shunaiken
擲標

中国の武術書 『剣経』 に「擲標」という兵器が掲載され、それが日本に流れて国風化された。

擲は投げるという意味、標は日本の手裏剣と同じ武器。
中国ではこれに縄を付けた縄標が有名である。

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さて、この伝書は以前にも当ブログで紹介したが、今回は擲標に的を絞って見てみたい。

標を擲げるのだから、武技としてはそのまま手裏剣と同じものとなる。
しかし、これがどのように和風化していったのか大いに疑問である。
伝書には擲標の下に 「奪気乗隙」 とある。

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正に気を奪い、隙に乗じて攻めるのである。
ということはこの標は決め技ではなく、脅し用の道具ということになろうか。

伝書にはさらに、

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「細竹の柄鉄の鉾前重後軽前粗後細」とあり、竹製の柄があったことがわかる。

それ以上の詳細は伝書からは知る由もない。





(完)
by japanbujutsu | 2017-03-20 17:35 | 手内剣探究 shunaiken
甲陽水月流手内剣の内、人剣(五寸針)の連打

本年開創した甲陽水月流手内剣は、天剣 (七寸)、地剣 (六寸)、人剣 (五寸)の三剣があり、これを三剣一統として三才を象る。
いずれも丸棒型の打針手裏剣を使用する。
これには拘りがあり、これまで他の手裏剣術者が採用していなかったというのが理由の一つでもある。
しかし、さすがに人剣には軽量故に間合いの制約があり、最大で二間とするのが限界である。
それを補完するために、遠間用の地剣と天剣を採用している。

この五寸針手裏剣を四間以上で的中させると言う者がいるが、空気抵抗を考えれば物理的に不可能である。
一度、動画を見たいものだ。

今回は、人剣を30本連打してみた。
何度も撮り直すは面倒なので、何本かは外しているが、一度録画したものをそのまま公開する。
数打ち連打や重ね打ち (一度に二剣を打つ) ができるのも人剣の利点である。




この五寸針手裏剣を打ってみたい人はいつでも体験できます。
問い合わせください。





(完)
by japanbujutsu | 2017-03-18 17:13 | 手内剣探究 shunaiken
天剣と人剣

天剣は七寸あり、重心がしっかり取れるので一丈八尺間 (三間) から打つ。
本日は他流の七寸平型手裏剣も打つ。

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やはり一丈八尺間から天剣と同じに打つことができる。
白井流と誤伝されている七寸手裏剣であるが、「自然の理」 に従って打つというようなことが 『手裏剣の世界』 に述べられている。
これでは技も理も関係ない。
わが協会では一丈八尺間であってもあくまで直打で打つ。
だから両端を尖らせる、などの安易な方法に逃避するような手段は採らない。

そして人剣。
こちらは重心を取ることはできない。
至近から滑走直打で的の両眼を打つ。

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二本同時に打つ重ね打ちができるのが利点。

この尻尾付き手内剣、筆者がこのブログで紹介した途端、入札が殺到していた(笑)
目立つので紛失しなくてよい。





(完)
by japanbujutsu | 2017-03-06 17:10 | 手内剣探究 shunaiken
手内剣箱

武具の手入れは言うまでもなく、その保管や携帯のための箱も大事な物の一つである。
刀の場合も稽古刀などは刀架に掛けておいてもよいが、高価な刀剣類は「刀箪笥」に保管するのが鉄則である。

先般、骨董屋で手内剣を保管、携帯するための小箱を購入した。

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やはり武具は趣のある時代箱に保管したいものである。
これもまた武人の嗜みであろう。





(完)
by japanbujutsu | 2017-02-10 10:52 | 手内剣探究 shunaiken
金翅鳥針剣を打つ

甲陽水月流における手内剣で使用するのは天剣・地剣・人剣の三種であるが、これとは別に長大な 「金翅鳥針剣」 というのがある。
長さは7寸5分~8寸、重さは180g。
これは三間前後の間合いで打つ。

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速度に難点はあるが、威力は抜群である。
実戦としてよりむしろ武術としての鍛錬に打つのがよい。

そして、この日はもちろん人剣を打ちまくる。
一間半~2間の間合い、それ以上は 「舞う」 ので、人剣には向かない。
2間で10本連打すると、写真のように八寸的にはほぼ収まるようになった。

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まだまだ、修行途上である。




(完)
by japanbujutsu | 2017-02-08 17:08 | 手内剣探究 shunaiken
平型長剣

先に報告したとおり、筆者の手内剣研究も一応の結果を見た。
しかし、探究に終わりはない。
水月塾で制定した手内剣 「水月針剣 (天地人三剣) 」 以外にもそれぞれの手内剣の特性を知るためにいろいろと継続して稽古もしている。

本日 (1/31)、八寸以上ある平型の長剣を打ってみる。

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「コツ」 を習得したので、三間ではほぼ的中するようになった。
しかし、これは実戦では使えないと実感する。
長大きすぎて三間を超えるとまず敵に逃げられるか、あるいは弾かれる。
打剣の速度も落ちる。
しかし、実戦では使えなくても、それをどこまで使いこなせるかが武芸の修練。
居合の三尺刀もはっきり言って実戦ではほとんど役に立たない。
十手や鎖鎌もしかり。
すべては武芸の世界。
所詮、これらの道具が剣に勝てる見込みはほとんどない。
それをどこまで使えるかを学ぶのが武芸。
武芸=100%実戦であると勘違いしてはいけない。

そのような理由もあって、水月塾ではより実戦的でもあり、腕を磨けば効力もあるであろう水月針剣を採用した。




(完)
by japanbujutsu | 2017-02-06 17:43 | 手内剣探究 shunaiken
手裏剣の流派

現存している手裏剣の流派としては、根岸流、真鋭流、白井流、香取神道流、心月流、立身流、竹内流備中伝、それと創作なのか、元となった流派が不明なものに、大東流(一部)、綜武道連合会(武田流)などがある。

このうち真鋭流は根岸流から出た流派、白井流は成瀬関次の創作、心月流は藤田西湖の創作だから、残るは根岸流と香取神道流、それに立身流の四寸鉄刀しかない。竹内流は不詳。

そのうち根岸流は現伝しているので詳細は控えるが、伝承に不可解な部分が多い。
香取神道流は元来、総合兵法の中の心得として存在したものだから、いろいろな武術を習得した上で手裏剣を稽古する必要があると思われるが、なぜか、手裏剣だけが独立して指南されているようである。
唯一、立身流だけが総合兵法の一課として伝統の手裏剣術を伝えている。

こうした中で、総合兵法の中の手裏剣術のみを学ぶというのは、推奨できることではない。
古流として正しく伝承されてきている手裏剣術は、その古流を相伝する人たちが伝えていくべきものである。
だから手裏剣術だけを古流に学ぶという環境は元々日本にはなく、それがまた近年、雨後の筍の如く、手裏剣術に新派ができた理由でもある。
しかし、そのほとんどが武術としての体裁を持っていないため、こごては取り扱わない。

画像は筆者が試技用に使用している根岸流の各種手裏剣。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-01-05 17:48 | 手内剣探究 shunaiken
甲陽水月流手内剣 開創宣言

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

新年を期に昨年より研究を重ねてきた手内剣について、ここに一月一日付けを以て 「甲陽水月流手内剣」 として開創することを宣言する。

約10ヶ月間にわたり、さまざまな流儀の打様を研究し、また、現在行われている新派の手裏剣術の手法を見分し、試技を続けてきた上で、私なりの一応の到達点を見た。
それはまた、現在、古流として残る手裏剣術には何らかの疑問点、問題点があるため、残念ながら私見的立場において習得を断念しなければならなかった所以でもある。

甲陽水月流手内剣は先に発表したように ”水月針剣” と呼称し、丸棒型手裏剣を使用する。
水月針剣は三才を模し、

大を天剣(七寸)、中を地剣(六寸)、小を人剣(五寸)とする。

画像、上より天剣、地剣、人剣。

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また、三剣は三位一体をなし、これで 「」 の字を象る。

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天剣と地剣の間合いは三間、人剣の間合いは一間半~二間とする。
現今、白井流と誤伝されている手裏剣は、天剣に相当するが、甲陽水月流ではあくまでもすべて直打で打つ。半転打というのは手の内の操作を無視した打法で、これを武術として採用するわけにはいかないからである。

流儀としての内容は手内剣の形状と打様、それに心得だけで、他の武術のように形の習得による階梯は設けない。
手内剣そのものが独立した武術ではなく、甲陽水月流の中の武人としての心得に過ぎないものであるという立場、解釈による。

修行はより入り、やがてへ、そしてへと至る。
あくまでも武術として練成するので、根岸流のような太刀併用の打ちは行わない。

その他の内容はすべて口伝、直伝とする。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-01-01 07:41 | 手内剣探究 shunaiken

by japanbujutsu