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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:手内剣探究 shunaiken( 41 )

手内剣箱

武具の手入れは言うまでもなく、その保管や携帯のための箱も大事な物の一つである。
刀の場合も稽古刀などは刀架に掛けておいてもよいが、高価な刀剣類は「刀箪笥」に保管するのが鉄則である。

先般、骨董屋で手内剣を保管、携帯するための小箱を購入した。

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やはり武具は趣のある時代箱に保管したいものである。
これもまた武人の嗜みであろう。





(完)
by japanbujutsu | 2017-02-10 10:52 | 手内剣探究 shunaiken
金翅鳥針剣を打つ

甲陽水月流における手内剣で使用するのは天剣・地剣・人剣の三種であるが、これとは別に長大な 「金翅鳥針剣」 というのがある。
長さは7寸5分~8寸、重さは180g。
これは三間前後の間合いで打つ。

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速度に難点はあるが、威力は抜群である。
実戦としてよりむしろ武術としての鍛錬に打つのがよい。

そして、この日はもちろん人剣を打ちまくる。
一間半~2間の間合い、それ以上は 「舞う」 ので、人剣には向かない。
2間で10本連打すると、写真のように八寸的にはほぼ収まるようになった。

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まだまだ、修行途上である。




(完)
by japanbujutsu | 2017-02-08 17:08 | 手内剣探究 shunaiken
平型長剣

先に報告したとおり、筆者の手内剣研究も一応の結果を見た。
しかし、探究に終わりはない。
水月塾で制定した手内剣 「水月針剣 (天地人三剣) 」 以外にもそれぞれの手内剣の特性を知るためにいろいろと継続して稽古もしている。

本日 (1/31)、八寸以上ある平型の長剣を打ってみる。

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「コツ」 を習得したので、三間ではほぼ的中するようになった。
しかし、これは実戦では使えないと実感する。
長大きすぎて三間を超えるとまず敵に逃げられるか、あるいは弾かれる。
打剣の速度も落ちる。
しかし、実戦では使えなくても、それをどこまで使いこなせるかが武芸の修練。
居合の三尺刀もはっきり言って実戦ではほとんど役に立たない。
十手や鎖鎌もしかり。
すべては武芸の世界。
所詮、これらの道具が剣に勝てる見込みはほとんどない。
それをどこまで使えるかを学ぶのが武芸。
武芸=100%実戦であると勘違いしてはいけない。

そのような理由もあって、水月塾ではより実戦的でもあり、腕を磨けば効力もあるであろう水月針剣を採用した。




(完)
by japanbujutsu | 2017-02-06 17:43 | 手内剣探究 shunaiken
手裏剣の流派

現存している手裏剣の流派としては、根岸流、真鋭流、白井流、香取神道流、心月流、立身流、竹内流備中伝、それと創作なのか、元となった流派が不明なものに、大東流(一部)、綜武道連合会(武田流)などがある。

このうち真鋭流は根岸流から出た流派、白井流は成瀬関次の創作、心月流は藤田西湖の創作だから、残るは根岸流と香取神道流、それに立身流の四寸鉄刀しかない。竹内流は不詳。

そのうち根岸流は現伝しているので詳細は控えるが、伝承に不可解な部分が多い。
香取神道流は元来、総合兵法の中の心得として存在したものだから、いろいろな武術を習得した上で手裏剣を稽古する必要があると思われるが、なぜか、手裏剣だけが独立して指南されているようである。
唯一、立身流だけが総合兵法の一課として伝統の手裏剣術を伝えている。

こうした中で、総合兵法の中の手裏剣術のみを学ぶというのは、推奨できることではない。
古流として正しく伝承されてきている手裏剣術は、その古流を相伝する人たちが伝えていくべきものである。
だから手裏剣術だけを古流に学ぶという環境は元々日本にはなく、それがまた近年、雨後の筍の如く、手裏剣術に新派ができた理由でもある。
しかし、そのほとんどが武術としての体裁を持っていないため、こごては取り扱わない。

画像は筆者が試技用に使用している根岸流の各種手裏剣。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-01-05 17:48 | 手内剣探究 shunaiken
甲陽水月流手内剣 開創宣言

あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願いします。

新年を期に昨年より研究を重ねてきた手内剣について、ここに一月一日付けを以て 「甲陽水月流手内剣」 として開創することを宣言する。

約10ヶ月間にわたり、さまざまな流儀の打様を研究し、また、現在行われている新派の手裏剣術の手法を見分し、試技を続けてきた上で、私なりの一応の到達点を見た。
それはまた、現在、古流として残る手裏剣術には何らかの疑問点、問題点があるため、残念ながら私見的立場において習得を断念しなければならなかった所以でもある。

甲陽水月流手内剣は先に発表したように ”水月針剣” と呼称し、丸棒型手裏剣を使用する。
水月針剣は三才を模し、

大を天剣(七寸)、中を地剣(六寸)、小を人剣(五寸)とする。

画像、上より天剣、地剣、人剣。

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また、三剣は三位一体をなし、これで 「」 の字を象る。

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天剣と地剣の間合いは三間、人剣の間合いは一間半~二間とする。
現今、白井流と誤伝されている手裏剣は、天剣に相当するが、甲陽水月流ではあくまでもすべて直打で打つ。半転打というのは手の内の操作を無視した打法で、これを武術として採用するわけにはいかないからである。

流儀としての内容は手内剣の形状と打様、それに心得だけで、他の武術のように形の習得による階梯は設けない。
手内剣そのものが独立した武術ではなく、甲陽水月流の中の武人としての心得に過ぎないものであるという立場、解釈による。

修行はより入り、やがてへ、そしてへと至る。
あくまでも武術として練成するので、根岸流のような太刀併用の打ちは行わない。

その他の内容はすべて口伝、直伝とする。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-01-01 07:41 | 手内剣探究 shunaiken
水月針剣で 「邪」 を打つ

年末なので、手内剣(甲陽水月流水月針剣)で 「邪」 を打つ。

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間合いは2間。

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最初の間合いは2間半、順体で打つので右足を踏み込んで2間となる。

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この間合いであれば的中率は極めて高い。

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※先日の稽古では門人に1間半の間合いで打たせたが、手内剣初心者には打様を教えてもほとんど的中しなかった。
だからこそ武術なのである。


徒然なるままに
加齢が進むにつれてどうも一年が光陰手内剣の如く過ぎ去ってしまう。
諸行無常とは言うが、どうもこの数年は諸行常住になっていけない。
感受性が鈍感になってきたせいであろうか、あるいは安泰が一番とでも言うべきなのだろうか。
兎にも角にも武術だけは幸いに日進月歩の感ではある。
皆様、一年間お疲れ様でした。
来年もまたともに精進いたしましょう。
私は明日から渡欧です。

子曰わく、学びて時に之れを習う、亦た説ばしからずや。朋有り遠方より来る、亦た楽しからずや。人知らずして慍らず、亦た君子ならずや。




(完)
by japanbujutsu | 2016-12-31 17:40 | 手内剣探究 shunaiken
12月10日。

この日は心月流と会津流 (これまで白井流とされてきた手裏剣は、実は白井流ではなく、別の流儀である可能性が高いことから、ここでは便宜的に会津流とする) の手内剣を打つ。

二種類を数本左手に混ぜて持ち、任意に右手に一本移して素早く三間からの直打。
どちらであっても瞬時に手の内で見極め的中させる。
角度は悪いが、最初の打剣で全中したのは実力か、奇跡か・・・・・・

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これはおもしろい。

はやり丸棒手内剣が筆者には向いている。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-12 17:48 | 手内剣探究 shunaiken
難波一甫流手裏剣

手裏剣術の歴史や文化を研究している人を寡聞にして知らない。
日本の武術界はそんなことでいいのだろうか。
外国人がいくら日本武術を極めたいと思っても日本語の壁は高くて険しく、それを乗り越えることは到底不可能なのである。
ところが、日本人にはその壁がないにもかかわらず、自国の優れた文化を省みない。
ただ、技だけの習得に拘り、手裏剣術の場合には的中することにだけで喜んでいる。
まあ、そのほとんどは手裏剣術を「古流」として継承しているわけではないから、それも致し方あるまい。

さて、先日、埼玉支部長が稽古に見えた折り、伝書講義として、難波一甫流の面白い伝書を題材にした。
これまで筆者は手裏剣には興味がなかったので、気にも留めずにいたのだが、改めてその伝書を見ると、そこには手裏剣の目録があった。

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内容は、
一懐中仕掛 一戦場仕掛 一十文字剣 一突入働 一儀礼

の五箇条。
他の武術との違いは、手裏剣には対敵動作がないために、対人形が存在しないことである。
だから結局のところ、伝えるのは心得だけとなる。
難波一甫流の場合、使用する手裏剣の形状も不明で、ただ心得だけが残っているわけだが、注目したいのは懐中(日常)と戦場との二つで仕掛けが異なるという点である。
どのような口伝があったのだろうか。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-10 17:47 | 手内剣探究 shunaiken
手内剣 本物の古流

現在、残っている手裏剣の正式な流派は根岸流くらいだろうか。
香取神道流はどうだろうか、ほとんど消息を聞かない。
流儀は挙げないが、あとはほとんどが創作である。
稽古に相手を必要としないので、対敵動作としての 「形」 がなく、簡単に創作できてしまう。
また、一人稽古が可能なので、古流として学んでも、代を下ると変質が際だってくるという難点がある。
健全な流儀がほとんど皆無の手裏剣術については、もはや古流が壊滅的であるから、古文献から真伝を探ってできるだけ古流の手法に忠実に復元するしかない。
このような現状にあって、創作は致し方のないことであり、それ自体を非難するつもりは毛頭ない。
問題なのは、その手裏剣術における肝心要の打剣動作が滅茶苦茶なことである。
古流を徹底して修行してきた身として、そのような娯楽的な遊びの手裏剣を、武術として認めるわけにはいかない。
少なくとも剣術なり、居合なり、柔術なり、武術を練磨して体を錬った者でなければ、手裏剣を投げたところでいくら命中率が高くても、所詮は娯楽の域を出ない。
しかしながら、それでは本物の手裏剣術とは如何なるものであろうか。
その本物がなかなか見つからなかった。
そこにふと目に入ったのは、何と、筆者がこの半年間探し求めていた正真正銘の「古流手裏剣術」の姿であった。
その写真は、「医療法人札幌太田病院創立62周年記念特集」 の記事で紹介されているもので、制剛心照流柔術に付随していた手裏剣術を学んだ山口喜一師範の姿である。

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この打剣姿勢こそ古流と言えるものである。
左手を腰に当て、完全一重身の角体となり、正中線を崩さずに打つ。
筆者はこの写真を見つけて 「やはり手裏剣術だって他の武術とまったく変わることがない」 ということに自信を深めた。
今は徹底してこの姿勢で打ち込んでいる。
右足を前に出して順体で打つ、やはりこれこそが古流である。





(完)
by japanbujutsu | 2016-12-08 17:50 | 手内剣探究 shunaiken
水月塾制定手内剣 「水月針剣」

手内剣を始めて半年が過ぎた。
ほとんど毎日、感触を体感するために打っている。
自宅に三間打剣場があるので、便利である。
半年間、さまざまな試行錯誤を繰り返しながら辿り着いたのは、何の変哲もない五寸の短細剣 「水月針剣」 。

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的中率は、二間では十打十中、三間で十打八九中といったところ。
もちろん、これまで約30種類ほどの手内剣を試技してきたが、武術としての手内剣を考えれば、いろいろな意味から短細剣が有用かつ有利であることを悟った。
現在、手内剣術を伝承する「古流」で、健全な流儀が一つもないことから、自力で研究を重ね、日本武術の大原則を逸脱することのない、日本伝手内剣を大成させることを目指している。
武術の経験がなく、ゲーム感覚で手裏剣を 「投げている」 人たちはたくさんいるが(距離にこだわり打剣姿勢が滅茶苦茶)、そんなものを見るのは目の毒である。
とにかく言えるのは、剣術の心得がない者の手裏剣術は、娯楽でしかないことである。

わが水月針剣では以下の原則を徹底して打剣する。

①順体(右足前の右手打ち)で打つ。
②打剣時に上体を前傾しない。
③打剣時に後ろ足(順体では左足)の踵をあげない。
④三間以上の間合いでは打たない。
⑤手内剣飛中の軌跡は放物線を描かない。
⑥木・畳・藁以外の物には打たない。
⑦太刀併用では行わない。

以上を厳守して稽古をする。
今後は標的の工夫や手内剣の形状の若干の変更、教習課程などを構築していかなければならないが、まだまだ研究途上であるので、公開・教伝は当分の間、行わない。
やらねばならないことが山積している。

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(完)
by japanbujutsu | 2016-12-06 17:22 | 手内剣探究 shunaiken

by japanbujutsu