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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:力信流武術 Rikishin ryu( 7 )

力信流棒術

力信流の表芸は柔術と剣術。

現在、柔術は失伝しているので、実質上、棒術が表芸となっている。

自画自賛になってしまうが、力信流の棒術はダイナミックで非常に美しい。

現在、力信流のような日本の古流棒術の特徴をよく残している流派としては、同じ岡山の養心流、山形の竹生島流などがある。

他の流派が純和風でないのは、現代人の考えで形をやりやすいように変えてしまったからに違いない。
何が純和風でないかということは他流の誹謗になりかねないのでここでは触れない。

剣術や柔術も古の先哲たちの動きに少しでも近づきたいものである。

現在、懸命に力信流棒術の習得に励んでいる本部会員。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-09-18 17:23 | 力信流武術 Rikishin ryu
ベルリン支部長 力信流免許皆伝

去る3月28日(土)、来日したI.S.B.A.ドイツ・ベルリン支部長のCarsten schroeder氏が力信流武術(剣・棒・居合)の免許皆伝を受けた。
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外国人では力信流開創以来の初めての授与となった。
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当日は、現在伝承されている形をすべて通して演武を行い、免許皆伝授与式を古法に則り神前で挙行した。
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演武の打太刀は皆伝師範山根章が務め、授与式にも列席した。
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山根氏には柳剛流兵法(剣・居合・杖・薙刀)の教證を授与した。
by japanbujutsu | 2015-04-03 17:51 | 力信流武術 Rikishin ryu
力信流居合 「即座之事」

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by japanbujutsu | 2015-03-08 17:22 | 力信流武術 Rikishin ryu
力信流の木刀

この木刀は、大長九郎の門人、村松嘉六が使用したもの。

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約30年前、六尺棒と一緒に入手した。

現在、ISBAで使用している力信流の木刀は、この木刀の写しで、バランスが非常によく、他流の先生方からも好評をいただいている。
by japanbujutsu | 2014-04-28 17:09 | 力信流武術 Rikishin ryu
力信流居合

力信流武術形の多くは大長九郎の死を以て、この世から消え去った。

大長の門下生の中に総合武術を修めようとする人間がいなかったことが最大の要因である。

だから大長は門人の趣向によって剣・居合、柔術、棒術を分けて教伝した。

大長と同じ明治時代に大阪へ進出した小野田吉太郎や、名古屋に進出した虫明駒七らは、皆力信流を総合武術として修行したため柔も剣も居合も伝えていた(現在は双方絶伝している)。

これが本当の免許皆伝である。

会長は初め、水鴎流の勝瀬光安師範に力信流の居合と剣術を学んだ。

勝瀬師範は大長が在世中に開催した力信流の講習会で剣と居合を学んだと伺った。

しかし、勝瀬師範は 「私は力信流の師範ではないから」 と言って、美和靖之師範を会長に紹介された。

勝瀬師範と美和師範の力信流は相違点が多々あるが、これはどこの流儀にも見られることであるから、何ら問題のあることではない。

力信流の居合は、嘉永年間の伝書によれば、次のようになっている。

    向敵之事  後敵之事  左座之事  右座之事

その後に、「居合 抜附左留之事 十五ヶ條」 と 「立合 抜附左留之事 五ヶ條」と記載があるが、欠伝しているため、内容は不詳である。

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さて、その最初の四ヶ條であるが、現在伝承されている居合五ヶ條は、

    抜付之事  抜突之事  後敵之事  即座之事  柄砕車切之事

となっている。これらは理合から見ると、抜付之事が向 (前) 、抜突之事が左、後敵之事が後、即座之事が向、柄砕車切之事が向、となっており、右座の敵の形がない。そして向 (前) が三本ある。

棒術も居合も江戸期の文書と現伝の形は一致しない。

いつの時代に変革がなされたかは、今となっては知る由もない。

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     力信流居合(関西支部長 山根章師範  H25松代藩文武学校武道会 春の演武会において)
by japanbujutsu | 2013-07-12 22:30 | 力信流武術 Rikishin ryu
現在伝承されている力信流の形

棒術 14本
 棒術は径8分の六尺棒を用い、長く使うのを特徴としている。熟達すると棒がブンブン唸るようになる。形は棒対棒の想定である。なお、以下に記す形の名称は昭和の戦後に用いられたもので、戦前の目録と相違している。また、その戦前の目録も江戸期の伝書に記された名称と異なっている。

一本目 受け留(Uketome)
二本目 払ひ受(Haraiuke)
三本目 抜き打(Nukiuchi)
四本目 下股打(Shitamatauchi)
b0287744_23435087.jpg五本目 中 受(Nakauke)
六本目 脇 留(Wakidome)
七本目 手 槍(Teyari)
八本目 流し受(Nagashiuke)
九本目 脇 突(Wakizuki)
十本目 引き別れ(Hikiwakare)
十一本目 仕合棒(Shiaibô)
十二本目 笠の下(Kasanoshita)
十三本目 身隠し(Mikakushi)
十四本目 抜き打ち(終い棒)(Nukiuchi/Shimaibô)

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剣術 10本

五ヶノ剣(Goka no Ken) 五箇条
目録形(Mokurokugata) 五箇条


居合 5本

一本目 抜付の事(Nukitsuke no koto)
二本目 抜き突の事(Nukutsuki no koto)
三本目 後敵の事(Ushiroteki no koto)
四本目 即座の事(Sokuza no koto)
五本目 柄砕車切の事(Tsukakudaki kurumagiri no koto)

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                          美和靖之師範と会長による棒術
by japanbujutsu | 2012-11-12 22:16 | 力信流武術 Rikishin ryu
力信流の歴史

力信流の祖は、官部嵯峨入道家光。永禄年間に肥後熊本で生まれたというが確証を得ない。江戸初期より現岡山県下に広く伝播した。柔術は特に竹内流の影響下に成立したというが、他の武術は独自性の強い内容となっている。中興祖は杉山縫殿之助で、その門人大江安左衛門によって現岡山市の畑鮎に伝えられ、山の上にある寒村は武術で熱気に溢れた。

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                              力信流伝書巻頭部分


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                     大江安左衛門の次代大江和三郎(中央)一門


明治時代には幾多の名人を排出したが、特に大長九郎は稀代の達人で、後に静岡県に移住して警察関係を中心に指導した。特に棒術は昭和30年に武術としては全国で初めて県の無形文化財に指定された。しかし、昭和39年に大長が他界してからは、一気に衰退していった。

会長の恩師美和靖之師範は、大長の弟子で剣術と居合を極めた美和勝治郎の孫に当たり、祖父から居合と剣術を、鎌田忠義(大長の門人)から棒術を学ばれた。美和師範は若くして三島市内に剣道場「武修館」を設立し、現在に至るまで青少年に剣道を教授されている。

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                            大長と鎌田による棒術


力信流では免許皆伝を受けた者の諱に「光」の字を与えることになっている。

なお、流祖官部嵯峨入道家光は、昭和29年に発行された『日本武道流祖伝』に姓の官部(かんべ)を「宮部(みやべ)」と誤植され、以降、これが元となって多くの書籍・雑誌がこの誤記を検証もせず、門外漢によって盲目的に引用されてしまった。ここに訂正をする。


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                            力信流の系譜を記した伝書



系譜
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流祖 官部嵯峨入道家光
二代 官部八郎左衛門藤光
三代 荒川八郎吉光
四代 片岡与八郎氏光
五代 官部逸八宗光
六代 杉山縫殿之助勝光
七代 大江安左衛門吉光
八代 大江和三郎家光
九代 大長九郎行光(右写真)
十代 美和勝治郎広光
十一代 市川弘塘光
十二代 美和靖之義光
十三代 小佐野淳藤光
十四代 山根章武光(兵庫) 平成二十六年現在、免許皆伝者一人




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                          会長が美和師範から授けられた伝書


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                                武修館の額


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              力信流一門が畑鮎の山上に祀った流祖神愛宕山大権現の石塔
by japanbujutsu | 2012-11-02 20:00 | 力信流武術 Rikishin ryu

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