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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

カテゴリ:穴澤流薙刀 Anazawa ryu( 6 )

穴澤流の基本中の基本

新庄藩伝穴澤流薙刀の基本であり、真骨頂でもあるのは一重身と正中線の合わせ。

これなくして穴澤流の演武は成立しない。

そのため稽古では徹底的に一重身の体捌きを繰り返す。
その際、太刀と薙刀は互いの正中線から一寸たりともズレてはいけない。

ここに形の美がある。
そのための大事は「目付」。
目付が狂えば体勢が崩れ、演武が崩れる。

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今回のハンガリー大会では吉元氏がこの2点をしっかりと表現できたことは大きな進歩であった。





(完)
by japanbujutsu | 2017-08-09 23:00 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu
五十嵐きぬ先生

昭和6年8月12日の山形新聞にその記事はある。
澄宮殿下に新庄藩伝穴澤流薙刀の形を台覧に供する・・・
その白羽の矢が立ったのは22歳のうら若き女性教員、千葉絹子。
わが恩師・五十嵐きぬ先生、その人である。

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記事の全文は次号の 『水月』 に掲載する。




(完)
by japanbujutsu | 2017-07-07 17:22 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu
H27.3.29 穴澤流薙刀講習会

過日、紹介した穴澤流薙刀講習会の写真と記事(電子版)が新聞社より届いたので掲載する。

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今後も定期的に開催していく予定である。
by japanbujutsu | 2015-04-15 20:11 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu
穴澤流薙刀 「下段之事」

穴澤流の最初の五本は上段之事、中段之事、下段之事、左之事、右之事で、これは「五方」を示している。

江戸初期の古い武術では、この五方の形を流儀の基本として殊の外重視した。

制剛流の捕縄も五方から始まり、薙刀や棒杖術には五方で始まる流儀が多い。
筆者が相伝している流儀でも天道流の最初手は五法となっている。
宮本武蔵の兵法天下一二天一流には 「五方の形」 しかない。

さて、穴澤流薙刀の特長を示す技法の一つに脇への切り上げがある。
これは二つの形で採用されている。
その一つが五方のうちの 「下段之事」 に入っている。

下の写真はドイツでの大会における 「下段之事」 の演武。
その下の写真は三段小佐野あすか、二段アンネ・ゾフィー・ローゼンベルクによる切り上げの形。

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by japanbujutsu | 2015-01-09 17:31 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu
新庄藩伝穴澤流薙刀の内容

現在伝承されている形


表十四手の次第(Omote jûyonte no shidai)

一 上段之事(Jôdan no koto)
一 中段之事(Chû dan no koto)
一 下段之事(Gedan no koto)
一 左之事(Hidari no koto)
一 右之事(Migi no koto)
一 両脚之事(Ryôashi no koto)
一 腰車之事(Koshiguruma no koto)
一 紅葉重之事(Momijigasane no koto)
一 花重之事(Hanagasane no koto)
一 波々風返之事(Hagyû no kaeshi no koto)
一 風間繰之事(Kazamakuri no koto)
一 大嵐之事(Ôarashi no koto)
一 小嵐之事(Koarashi no koto)
一 獅子之歯噛之事(Shishi no hagami no koto)

これに初段免状の「剣震之事(Tsurugifurashi no koto)」が伝承されている。

穴澤流の特徴は横一文字の胴斬りと、体変換しながら打ち込む面打にある。神道無念流立居合の斬撃がすべて袈裟であるのに対し、穴澤流の操法は縦横の十文字斬りであり、対照的である。だからこそ、当塾には
大変都合のよい流儀であり、技法である。また扇形に開く脇構えは真に優雅である。

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                             『穴澤流薙刀本心巻』


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                  山形県新庄小学校で児童に薙刀を指導する五十嵐きぬ先生


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                       なぎなた大会で演武する五十嵐きぬ先生


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        海外で唯一穴澤流を修行しているベルリン支部指導員Anne-Sophie Rosenberg氏(中央)
by japanbujutsu | 2012-11-16 22:14 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu
穴澤流薙刀の歴史

穴澤流は武術の名門新当流から興り、江戸時代には全国諸藩に伝播した薙刀術の最大流派である。その流裔は山形の新庄藩と青森の八戸藩に残り、両系統とともに現在まで伝統を保持している。

当協会で教授している穴澤流は新庄藩に伝播したもので、十五本の形からなっている。幕末の新庄藩武芸指南役であった松坂次郎左衛門と堀雄次郎の二人が明治44年、薙刀廃絶の危機に小学校での教授を申し込んで以来、新庄小学校の正課として児童に教授された。

松坂道場で学んだ大沼みどりは小学校で教えながら後進の指導にも余念なく、会長の恩師五十嵐きぬ師範も大沼から学んだ。

五十嵐きぬ師範は明治44年、新庄藩士の家に生まれた。祖父は藩の棒術師範であった。小学校5年のとき、薙刀が正課となり、大沼から初めて穴澤流を学んだ。以来、師範学校を卒業するまで稽古を続け、大沼の後継者として小学生に穴澤流を教えた。昭和6年には澄宮殿下の台覧に供している。晩年は埼玉県に移住、薙刀の教授は一切せず、もっぱら茶道を教授していた。

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             五十嵐きぬ師範の演武「獅子の歯噛之事」(山形県古武道大会にて)


会長は昭和六十年に唯一人、五十嵐門下に薙刀の門人として入門を許され、個人教授により後継者として破格の早さで翌六十一年に相伝を受けた。

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                           会長が授与された皆伝証書


会長の門下では薬袋貴久、河村晋介、山根章、光武修治、ミヒャエル・ランイハート、吉元恵美の諸氏が学んでいる。免許皆伝者は山根章一名。

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                  水月塾設立30周年記念大会(ベルリン)における演武


相伝系譜

流祖 穴澤如緊b0287744_21541881.jpg
二代 梅田杢之丞
三代 小磯粂左衛門
四代 佐久間浅右衛門
五代 瀬川仙理
六代 瀬川勇本
七代 戸沢矢一左衛門
八代 戸沢治左衛門
九代 上村孫太夫
十代 戸沢求
十一代 松坂次郎左衛門
十二代 大沼みどり
十三代 五十嵐きぬ(右写真)
十四代 小佐野淳
by japanbujutsu | 2012-11-04 13:28 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu

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