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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

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関口流抜刀術駿河館三嶋大社奉納演武会

すっかり春らしくなった好天の本日(4/29)、関口流抜刀術駿河館は、三嶋大社に初めての奉納演武を行った。

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まずは駿河館代表の萱間勝秀氏。

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そして館長の萱間静林師範。

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門下の石井紀子氏。

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そして筆者。

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最後に全員で記念写真。
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また、来年の演武を期して散会した。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-04-29 17:35 | 演武会・講習会 Seminar
師範の自覚と役目

先日の全日本古武道演武大会の様子がユーチューブで視聴できる。
あまりにも無神経過ぎないだろうか。
特に柔術。
いい加減に師範が弟子を投げ飛ばすのは止めてほしい。
師範は弟子の技術を引き出す役目。
受けに徹底しなければ駄目。
師範が弟子を投げたらそれは 「いじめ・暴力」 だといつも言っているのに、聞く耳持たずで本当に困ったものだ。
本家の日本がこんな悪態を晒しているから、外国などはそれに拍車をかけて酷くなっている。
武術の演武は 「打(攻撃側)」 すなわちやられ役を師範が務め、 「仕(防御側)」 すなわち勝方を弟子が務めるのが古来からの掟。
こんな常識も知らないのでは師範は失格である。
昭和の時代までまったく伝承の実体のなかった流派が堂々と演武をしているくらいだから、もう滅茶苦茶である。

さて、その日本の古流柔術界。
演武でまったく逆のことをやっている。
すなわち、弟子の時代には師範に投げ飛ばされ、自分が師範になったら弟子を投げ飛ばす。
こんなものは武術ではないということになぜ気付かないのだろうか。
あまりにも武術に対する認識が低すぎる。
自分が弟子のときには師範に導かれて捕りをやらせていただき、自分が師範になったら弟子を導くために受けを取るのが古来からの習わし。
諸悪の根源は合気道ではなかろうか。
開祖の植芝をはじめ、その一門の師範も植芝に倣い、弟子を次から次へとバッタバッタと投げ飛ばす。
武術は時代劇の殺陣ではないことをいい加減にわかってほしい。
ましてや武術は曲芸でもまやかしでもない。
敵が自分から飛んで行くことなどあり得ない。
古流が合気道の真似に陥ったらお終いである。
弱い者、不利な条件にある者が勝つのが武術。
強い者、有利な条件にある者が勝つのは暴力。
十手や鎖鎌が太刀に向かっていき、いとも簡単に太刀にやっつけられてしまったら、それは常識。
その常識を覆すのが武術。
いい加減に目覚めてほしい。

下の写真は眞蔭流柔術第五代師範菅野久とその高弟第六代山田実現師範による演武 (日本古武道振興会創立60周年記念日本古武道大会記念誌より)。
先代菅野師範が受を取っている。
実に素晴らしい。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-04-27 17:19 | 武術論考の部屋 Study
幻の総合武術 河一方流 最終回 杖

河一方流の最終回は杖を紹介する。

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これまた見たことのない杖で、杖尻がラッパ状に広がっており、 「徳利頭」 の名が付いている。
手の滑り止め防止策なのであろう。

一方、杖先にも「帽子入」の名称が付いているが、どのような工夫があるかわからない。
多分、図から判断すると、鉄で覆ってあるのだと思う。





(完)
by japanbujutsu | 2017-04-25 17:15 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑫ 長柄鎌と鎖鎌

河一方流はまた道具類も充実している。

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これは長柄鎌であり、かつては霞新流が伝えていたが、現在この道具を伝える流儀を知らない。

そして次はお馴染みの鎖鎌。

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本身に本鎖、そして本分銅で描かれているが、こんな鎖鎌は稽古では使えない。
絵師による故意の描写に違いない。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-23 17:06 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑪ 大小柄捌

大小柄捌もまた、関口流柔術を代表する技であり、この流儀が少なからず関口流の影響下に成立したことを物語っている。

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画像は、敵が両手で我の大小の柄を掴みに来るのを制する形であるが、さすがにこの後の展開はわからない。

筆者が伝えている古流柔術にはほとんど柄捌きの形はなく、わずかに西法院武安流武者組にあるだけである。

ただ居合の方では力信流や荒木流に柄捌きの形がある。






(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-21 17:52 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑩ 小具足

今回は短刀(小太刀)を使った小具足の図を見てみたい。

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対座の居捕において、敵が左手で我の胸襟を掴み、右手の小太刀で斬り込んで来るのを、我はそれを両手で制し、そのまま小太刀の棟を押さえて敵の左腕を切り落とす想定であろう。

木刀ではなく、刃引き刀で演じているのが興味深い。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-19 20:33 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑨ 二刀小太刀

この図は二刀小太刀による下段の構え。

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兵法天下一二天一流の下段構えは剣先をもう少し上げて構える。
また、天道流の二刀小太刀は刃を前方に向けて手首をやや上げ、剣先を真下に下げる。

だから、この河一方流の二刀小太刀の構えはそのいずれとも異なる。
この小太刀は刃引きであろうが、気になるのは 「鍔がない」 こと。

それにしてもだらしのない着物の着方である。
絵師の画風なのだろうか。




(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-17 17:24 | 秘伝書の部屋 Secret densho
天剣を打つ

最近は稽古のウォーミングアップのために稽古場でも門人たちと一緒に手内剣を打っているが、そこではもっぱら地剣と人剣を打つので、普段自宅ではなるべく 天剣 (七寸針剣) に重きを置いて一丈八尺間で打っている。
天剣とはこれまで白井流と誤伝されてきた丸棒手裏剣で、これを当塾では天剣と称し、直打で打つ。

先日の稽古で、やや気付く点があり、打つときの力点をある程度一定に保つことに成功した。
それで的中率もかなり上がった。

画像一番下は、金翅鳥針剣 (極太七寸針剣)であるが、これもまた調子がよくなった。

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これがそのまま体得できるようにじっくりと手離れの触感を確認して打ってみた。

そして今、門人たちと打っている 人剣 (五寸針剣) であるが、この軽い極細手内剣が画像のように、剣先が一寸ほど畳に深く突き刺さるようでなければ駄目。

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ちょうど手内剣が畳を貫通して、その剣先が畳の裏に顔を出すのである。
全力で打つので、飛中の手内剣は全く肉眼では捉えることができない。





(完)
by japanbujutsu | 2017-04-15 17:44 | 手内剣探究 shunaiken
文書箱

皆さんは伝授巻を師匠から授かったらどのようにして保管しているのだろうか。
まさかむき出しのまま、どこかの引き出しに入れてあるなんてことはないと思うが・・・

ところで、師範によっては安価で済ませるために奉書に書いて、そのままの状態で授ける人もいる。
これは有り難みが半減してよくない。
しかし、その場合でも、いただいたらすぐに表具店に出して、裏打ちしてから軸装してもらわないといけない。
せっかくいただいておきながら、そのまま放置しておくなど、もってのほかである。
海外ではこのようなケースが多い。
彼らはまったく故実を理解していないのだから、これは明らかに授けた師範の責任である。

話は戻って、いただいた伝授巻は、必ず文書箱に保存しないといけない。

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これは建具屋に特注するしかない。
いただいた伝授巻は一世一代の宝物。
保管もしっかりしないといけない。






(完)
by japanbujutsu | 2017-04-13 17:09 | 武術論考の部屋 Study
幻の総合武術 河一方流 ⑧ 二人捕

柔術立合の 「両捌 (二人捕) 」。
捕の両側から二人がそれぞれ捕の手首と胸襟を掴む。

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竹内流で有名な取り口であり、竹内流ではこの体勢から捕が前方に回転して両足で受け、すかさず両足で二人の顎を蹴り上げるという変則技となっている。

河一方流ではどのように捕るのだろうか、興味深いところである。

当時の稽古には特別な稽古着というものはなく、平服のまま稽古をする。
当然、発汗するので、稽古後は洗濯をしなければならないから、稽古用の綿着物というのがあったのかもしれない。
骨董市に行くとよく見かけるが、江戸時代の人たちは身体が小さいので、筆者の身体に合うサイズがほとんどない。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-04-11 17:24 | 秘伝書の部屋 Secret densho

by japanbujutsu