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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

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関口流のビックリ伝書 ④

最後に驚くのが系譜。
元祖関口柔心を魯伯としているのは大きな間違いであるが (二代目氏業の号)、こんなことよりももっと凄いのは、その二代後に渋川伴五郎の名があり、氏業と伴五郎の間に謎の人物 「落合小兵衛尉」 が入っていること。

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これはあり得ない。
しかも伴五郎の諱が 「元利」 となっているが、これも初見である。

しかし、いずれなんらかの情報に出合うかもしれない。




(つづく)
by japanbujutsu | 2017-07-31 17:18 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流のビックリ伝書 ③

さらに読み込んでいくと、柔の極意に「由井正雪手繰」という殺活の伝がある。

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これは学んでみたい。
説明を聞かされると、歴史好きにはたまらないだろうと思う。

それにしても慶安の変は当時にしてみれば空前絶後のクーデターであったわけであるから、その殺活には筆者も大いに興味がある。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-07-29 17:12 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流のビックリ伝書 ②

この伝書で驚くのはまだ早い。
居合の箇条を見ていくと、そこには「君不知」というロマンチックな名前の形が姿を見せる。

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否、日本酒の銘柄としても使えそうだ。
君不知といえば、関東ではほとんど入手できないが、福岡県の筑前あさくら産のブランド米が有名である。

それにしても「恋剣」 を 「忍剣」 にして 「君不知」 を加えるなんぞ、いいもの物語じゃないか。
でも一体どんな形なのだろうか。




(つづく)
by japanbujutsu | 2017-07-27 17:51 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
関口流のビックリ伝書 ①

一つの流儀をいろいろ研究していると、いろいろな出合いがある。
もちろん研究材料は一級資料の江戸期伝書である。

今回、取り上げるのは 『関口新心流柔』 というかなり奇妙な伝書。
流儀の各派にはそれぞれ累代相伝者の工夫があるから、それを見るのもまた伝書研究の楽しみである。
古伝を墨守した上での加条であれば何ら問題のあることではない。

体系を見ると、古伝通り、柔術の基本が終わった段階で居合の伝授がある。
こうした流儀の修行階梯は非常に重要なことであるが、残念ながら居合だけしか伝えていない肥後関口流にはこのような楽しみがない。
柳剛流でも剣術の基本を教えながら、同時に突杖 (とつじょう) や居合を稽古していく。

さてその伝書に記された居合の箇条を見ていくと、なんと本来の 「恋剣」 が 「忍剣」 と誤記されている。

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これでは形の意味するものがまったく伝わらなくなってしまう。
本当にこの伝書は発行者が筆記したのだろうかという疑問が出てくる。
相伝者が筆記したのであれば、間違ってはならぬミスである。





(つづく)
by japanbujutsu | 2017-07-25 17:35 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
創作武術のお粗末

先日、ふと見た動画。
あれれ、○○流とまったく同じ技じゃないか・・・
盗んだ流儀も盗まれた流儀も双方創作流儀。

創作武術が別の創作武術から技を盗む。
笑えないほどお粗末。
しかも双方が歴史をねつ造。

武田惣角ほどの神技に至れば創作でも話は別であるが。

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(完)
by japanbujutsu | 2017-07-23 17:58 | 武術論考の部屋 Study
名人・達人

名人・達人になる人となれない人。
どこが違うのか。
それは二つしかない。
才能と熱意。
これは武術に限ってのことではない。
学問も芸術もすべて同じ。
才能は先天的なものだからどうにもならないが、熱意がないというのもどうしようもない。
勉強ができない奴のほとんどは熱意の欠如。
武術も同じ。
多くの者は極めようとはせず、ただやっているだけ。
スポーツや娯楽だったらそれでもいいが、稽古をすぐに休んだり、教えた技を繰り返し稽古ができない、そんな熱意の欠如している者は武術なんぞやらない方がいい。
達人はもうこの先、世に現れることはないのだろうか。








(完)
by japanbujutsu | 2017-07-21 21:54 | 武術論考の部屋 Study
極太五寸針人剣

もはや日本に正統な古流手裏剣術が残っていない現在、わずかに残る資料によって古伝の打法を研究するしかない。
我が甲陽水月流手内剣は他流と異なり、剣の種類を一つに限定していない。
ただし、剣身が丸棒を用いることは、剣の長短に関係なく共通させている。
そして肝心の打法であるが、人剣と地剣が滑打法で、天剣は突打法を用いる。

五寸の人剣にもいくつかの種類があり、今回紹介するものが一番太いものとなる。

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間合いは二間半までいけるが、二間がよい。
極細人剣との打法の違いはやや手の内からの離れを遅くすること。
これは極細人剣が十打九中ほどに上達していないとまず刺中は望めない。

門人には筆者の研究成果をすべて惜しみなく伝えているから、上達が早い。





(完)
by japanbujutsu | 2017-07-17 21:02 | 手内剣探究 shunaiken
カナダからの来訪者

今週末、カナダから一人の武者修行者が我が道場で汗を流している。
最初に手内剣でウォーミングアップ。
彼は明府真影流の経験者であるが、わが甲陽水月流の手内剣 (人剣) を打たせたら、最初はまったく刺中しなかった。
人剣は他流とはまったく異なる打法によるため、他流の癖が付いているとなかなか刺中しない。
そのため約一時間ほど打たせていると、ようやく5打中3中ほどになってきた。

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しかし、かれはすでに他流の稽古会を持っているため、敢えて手内剣は強要しない。
今後の彼の判断に任せるしかない。
その後は、日本柔術の中伝を指導した。

夜は我が家の近所にある行きつけの居酒屋で楽しいディナータイムを共有した。
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甲州名物 「馬刺」
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(つづく)
by japanbujutsu | 2017-07-15 21:46 | 演武会・講習会 Seminar
水野正勝の口伝

伝書は流祖直筆のものがもちろん原典ではあるが、累代の相伝者が新たに加えたものももちろんある。
むしろ、流祖直伝書の内容をそのまま一字一句も変えずに現代まで相伝されている例の方が少ない。

このことについて、江戸時代の相伝者が伝えたものは、もちろん我々も次代に伝えていかなければいかないが、我々の代になって加えられたり、新作されたりしたものはほとんど文化的価値はない。
それでも本伝の伝書をしっかり授けた上で、師匠の口伝を新たに付加して授けられたものは大事に伝える必要がある。
古伝の巻物を伝授せず、現代人が作成した伝書だけを授けるのは、もしその流派が古流を標榜しているのなら失格と言わざるを得ない。

さて、今回紹介する関口流居合 ( 居相 ) の伝書は当流四代目の中興祖、水野作兵衛正勝が先師の教えをまとめたもので、 『 為我学集 』 と称し、非常に貴重なものであるが、残念なことにこれは「 乾坤 」 両巻あるうちの乾巻であり、目録なのである。おそらく、坤巻の方に口伝が記載されているのだろう。

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詳細な考証は日本武芸新聞 『 水月 』 で為す。





(完)
by japanbujutsu | 2017-07-12 20:05 | 関口流抜刀 Sekiguchi ryu
極太五寸水月針剣(人剣)

昨日は本当に久しぶりのOFF。
しかし、今月末の渡欧準備でやることは山積している。
巻物もあと二巻書かなければならない。

そんな多忙の日でもブレイクタイムには手内剣を打つ。
打ったのは極太五寸水月針剣。
こちらは二間半の間合いから力投。
ほぼ五割の確率で刺中。

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極細の人剣は敵の眼を打つので間合いも一間半ほどの至近から打つが、こちらは重さもあり、鋭く刺中するので、狙いは体のどこでもかまわない。




(完)
by japanbujutsu | 2017-07-09 17:45 | 手内剣探究 shunaiken

by japanbujutsu