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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

『日本武術伝書集 柔術編(五)』

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発行部数 限定50部

頒価 6,000円(送料込み)

内容 古流柔術の伝書巻物を影印製本したもの

掲載流派
  関口流柔術五巻 柴真揚流 荒木真流 制剛流二巻 円明流 渋川流

申し込み
  葉書か封書で『日本武術伝書集 柔術編(五)』購入の旨を書き、住所・氏名・電話番号を明記して下記宛て送ってください。確認次第、品物に郵便振替用紙を同封してお送りしますので、到着後3日以内に送金してください。

403-0013
山梨県富士吉田市緑ヶ丘2-7-2
国際水月塾武術協会本部

在庫が無くなり次第、この頁は削除されます。申し込み後、1週間以上経過しても品物が到着しない場合は在庫切れです。ご了承ください。

※『日本武術伝書集 柔術編(一)』 『日本武術伝書集 柔術編(二)』 『日本武術伝書集 柔術編(三)』 『日本武術伝書集 柔術編(四)』 は品切れです。
# by japanbujutsu | 2013-04-21 21:39 | 出版・広報 Public info.
北野天満宮 天神真楊流柔術奉納額

京都の北野天満宮は、天神真楊流柔術開祖の磯又右衛門が開眼した場所。

つまり天神真楊流にとっては聖地なのである。

ここで明治時代まで関西方面の天神真楊流柔術師範たちによって奉納演武が行われていたことは想像に難くない。

天神真楊流柔術は現在でも伝えられているが、北野天満宮で奉納演武が行われているということは聞いたことがない。

実はその北野天満宮の絵馬堂に天神真楊流柔術の奉納額が掲げられている。

これを知る人は今ではほとんど皆無であろう。

それに加えて、この奉納額の前には別の大きな額が掲げられていて、額面がほとんど見えないのである。

ここの絵馬堂の額は、八坂神社の絵馬堂の額と同じく京都市の文化財に指定されており、勝手に移動ができないという。移動するためには何と十万円の費用がかかるということ。

それで、社務所の職員に写真の撮影をお願いした。

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前の額が邪魔をしているために、横からカメラを差し入れての苦心の撮影である。

奉納の願主は荻野元之進柳道斎という初見の人物。

道場名は政武館という。

門人として和田宗七郎正秀、藤井好正正清、三木菊治郎正種、倉谷竜蔵正次、上田宗太郎正道、前川善七正忠、森田喜三郎清武、高田定治郎清信、澤木高一郎清虎以下、多数が列記されている。

この奉納額が特異なのは、他の道場の三人の師範が額の左上に名を連ねていることである。

三人の師範とは天神真楊流上田権平柳玉斎、真之神道流中村雄四郎柳力斎、神伝不動流鷺谷平三郎等栄。

他には中村の門人林治左衛門柳雪斎、天神真楊流久野長虎柳有斎、上田の門人奥川信治郎柳好斎の名も見える。

残念なことに社務所職員が額の上部に取り付けてある肝心の木箱の中身を確認せず、巻物が現存しているかどうかわからない。

巻物は天神真楊流の天・地・人の巻に違いない。

古武道を修行する者は単に技術の習得だけではなく、このような文化財の調査も心掛けていただきたいものである。
# by japanbujutsu | 2013-04-18 18:06 | 武術論考の部屋 Study
起倒流「本体」の教え

わずか8行の短い漢文。

これで一本の伝書をなしている。

この漢文の中に柔術の基礎基本と極意が凝縮されている。

今夜はそんな起倒流の教義について見ていこう。

漢文は次のとおり。

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 本體
本躰者体之事理也
専離形扱気不得正
理已不知扱気静貌
至所得静気敵之強
弱能徹強弱通達則
千変万化無不制敵
是則中虚実為本務
体之正已故本體云爾

現代文に直すと、

本体は体の事理である。専ら形を離れ、気を扱う。正理を得なければ、もって気を扱うことを知らず。静貌至るところ静気を得て、敵の強弱をよく見抜けるようになる。強弱に通達すれば、すなわち千変万化、敵を制することができる。これすなわち虚実に当たる。本は体の正を務めるのみ。故に本体という。

要約すると、

正しい理論に従って行動すれば気を扱うことができる。そのために起倒流では人間の本体に帰ることを修行の主体とし、身体を正しく保ち、私心を捨てて心を正しく保つことを第一のつとめとしている。

そのために、組討に際しては、

柔剛強弱を弁え、よく心を落ち着け、乱れのなきよう、顔色を変えず、五体に角をつくらず、力を出さずに使うことが肝要である。

と説いている。

柔術の根本理念がここにもある。
# by japanbujutsu | 2013-04-11 20:57 | 秘伝書の部屋 Secret densho
九鬼神流と高木流棒術

この二つの流派は関西と東京・千葉あたりに伝承されているが、その歴史には疑問点が多い。

まず、九鬼神流の祖は澄水流元祖の名和基長から二十九代目の大国鬼平重信と『武芸流派大事典』に載せているが、武術の伝統から言えば、あり得ない代数なので、これは考証に値しない。

要は大国鬼平からの考証となる。そして、その大国鬼平について同書には次のような記述がある。

「鬼平は紀州熊野の修験者になっていたが、高木馬之輔の子源之進と技を競った時、柔は高木がすぐれ、棒は鬼平がすぐれていた故、以後、柔は本体高木揚心流が継承し、棒・槍・薙刀は九鬼神流が継承することになった」

さて、ここに一巻の伝書がある。題は『高木流捕棒』、江戸期文化十三年の発行である。巻末に記された相伝者の系譜は、

  大国八九郎  大国太郎太夫  大国武右衛門  (以下省略)

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と続いている。最初の大国八九郎は鬼平の子である。九鬼神流という流儀が近世の記録に見えず、また江戸期の伝書も発表されていないのはどういうことだろうか。要するに実態がないのである。

肝心の九鬼家の武術流儀は起倒流であって、九鬼神流ではない。偽書『九鬼文書』の中にもっともらしく記述されているのが初見ではなかろうか。

そして、なぜ大国一族は九鬼神流を名乗らず高木流を名乗ったのか。しかも、そこには棒術が含まれているから、大国と高木の間には大事典に書かれているようなことはなかったと判断できる。

その高木流の棒はというと、実に奇妙な形態をしている。

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長さは四尺三寸であるから、いわゆる「杖」である。一つは普通の杖であるが、もう一つは振り杖(乳切木)である。

その何が奇妙かというと、棒の両端に目の形に刳り抜いた孔が明けてあり、その片方に短刀が刺さっている。何と気味の悪い武具だろうか。

これにより、大国家に伝えられた棒術が現在の九鬼神流のそれとはまったくの別物であることがわかる。
# by japanbujutsu | 2013-04-08 22:27 | 秘伝書の部屋 Secret densho
天道流武術の伝書類

当協会では穴澤流薙刀を伝承しているため、天道流の薙刀は伝えていない。薙刀を除く天道流のすべての武術を相伝している。

天道流薙刀は全日本なぎなた連盟に採用されてから、競技化が進んだため、古式の伝授形態に則って相伝する方式を伝えていない。

国際水月術武術協会は日本で唯一、天道流を古式に則って伝書で相伝している。

薙刀を除く天道流の伝授巻は四巻ある。

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一 『後天道流問答巻』
一 『天道流表裏之目録』
一 『天道流兵法目録外』
一 『天道流杖鎖鎌免許』

会長が相伝されたこれらの伝書には阿部豊子師範が自ら作られた武術の極意和歌が添えられている。

剣術の手数が膨大なため、相伝が非常に難しい。

平成25年現在、免許皆伝者はなく、現在、関西支部長の山根氏が年に数回の通い稽古で懸命に習得に励んでいる。
# by japanbujutsu | 2013-04-04 20:44 | 天道流武術 Tentô ryu

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