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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

渡辺一春齋監物筆「無想」

文武両道。
書は武人必携の教養。
現在、武道を修行している人には悪筆が多すぎる。
特に古流を稽古して、後継者を育成せんとする者で、もし悪筆だったら直ちに書道教室に通うべきである。
これは指南者としての義務であり、責務である。
間違っても伝書を人に書いてもらうなどということがあってはならない。

さて、今回は柴真揚流柔術四代目師範、渡辺一春齋監物筆 「無想」 を紹介する。

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武人らしい言葉なので気に入って購入した。

下の写真は町川清師範と筆者による柴真揚流の稽古。

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(完)
# by japanbujutsu | 2017-08-15 21:05 | 柴真揚流柔術 Shibashinyô
元祖は矢田一心齋

従来、当流の二代目とされてきた矢田鉄之助。
今回紹介する伝書では矢田一心齋好男平正直とあり、その後継者は安友一意齋竜資平正真で、明治三十八年にその門人、三宅寿吉に伝授されている。
そして、この矢田好男を当流の元祖としているのである。

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これは『武芸流派大事典』が述べているところと一致している。
しかし、伝書によれば、矢田が学んだ流儀は天神真楊流、神之楊心流、柴新流とあり、やや『武芸流派大事典』とは異なる。
また、この解釈からすれば、本来流祖とされている藤田銀八郎は、矢田が学んだ三流儀の師範の中の一人に過ぎないということになる。
しかしまた、千人遠当の術をはじめとする秘伝を授かったのは藤田であり、柴真揚流も二人の合作であったのは確かなのであろう。






(完)
# by japanbujutsu | 2017-08-13 22:21 | 柴真揚流柔術 Shibashinyô
起倒流柔術奉納額発見

所用で栃木県足利市を訪れた。
足利学校と隣接の鑁阿寺境内の一切経堂を見学する機会を得た。

その一切経堂には絵馬が保管されていた。
武術の奉納額はないものかと一周したらなんと一番奥に巨大な起倒流柔術の奉納額が横たわっていた。
まさにこれも 「発見」 である。

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これまでだれも調べた形跡がないので、ここに紹介したいと思う。

願主は栗原貞蔵一秀齋。
世代として書かれている二人のうち、山田定六郎というのは山田貞六郎が正しく、この系統の起倒流は深井勘右衛門の時代に楊心流を併伝し、武州から野州一帯に拡流した。
『皇国武術英名録』に深井が鎖鎌を構えている挿絵がある。
山田は天保年間の師範で、一貫齋と号した。
この系統の最大の特色はさまざまな得物を使うことである。
額を見ると、上から奇形な四本鍵を付けた薙刀、棒、乳切木、木刀、鎖鎌が掛かっている。

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掲額されたのは明治三十三年五月、夥しい数の門弟が書かれている。
往時の農村地帯における武術の隆盛がうかがい知れる貴重な資料である。

各県に2~3人くらいは武術史研究を志す人材がいないと、こうした遺産は日の目を見ずに永遠にこの世から忘れ去られていくだろう。





(完)
# by japanbujutsu | 2017-08-11 23:10 | 武術論考の部屋 Study
穴澤流の基本中の基本

新庄藩伝穴澤流薙刀の基本であり、真骨頂でもあるのは一重身と正中線の合わせ。

これなくして穴澤流の演武は成立しない。

そのため稽古では徹底的に一重身の体捌きを繰り返す。
その際、太刀と薙刀は互いの正中線から一寸たりともズレてはいけない。

ここに形の美がある。
そのための大事は「目付」。
目付が狂えば体勢が崩れ、演武が崩れる。

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今回のハンガリー大会では吉元氏がこの2点をしっかりと表現できたことは大きな進歩であった。





(完)
# by japanbujutsu | 2017-08-09 23:00 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryu
欧州における演武会

欧州においては武術のセミナーはよく行われているが、演武会はほとんど開催されたことがないのが現状である。
だから、その運営についてまったく無知であり、1~10まですべてこちらから指示を出さなければいけない。
今回の大会においても数々の反省を残すこととなった。
しかし、これは彼らに非のあることではない。
経験したことがないのであるから。

一方で、今回招待演武として参加した少林カンフーグループは実に見事なパフォーマンスを披露した。

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彼らはいろいろな行事に参加しているセミプロだろう。
古武道とは性格・性質の違う武術であるが、ISBAの海外会員がそれに学ぶことは多い。
これからの指導もなお一層大変である。







(完)
# by japanbujutsu | 2017-08-06 17:39 | 武術論考の部屋 Study

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