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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

幻の総合武術 河一方流 ⑥ 足捕り

この足捕りの技は 「杉」 というシンプルな形名である。
多くの他流では 「杉倒」 と称している。

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想定は敵と我が並立している場合に、我より敵の左足を前から両手で取って後ろへ返す技である。
これと同類の形が関口流(渋川流)柔術の居捕にある。
仙台藩伝浅山一伝流柔術では前から捕り、西法院武安流武者組では後方から両足を捕る。





(つづく)
# by japanbujutsu | 2017-04-03 17:28 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ⑤ 居合台

居合の稽古で使用する 「居合台」 が図入りで出ている。

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このように図で残してくれるとたいへん勉強になる。
復元も困難ではないが、後方に描かれている円形は何だろうか。

最近は若い人たちが林崎夢想流の居合台を復元製作して研修をしているようで、感心させられる。
居合台といえば影山流のそれが有名であるが、だれも復元しようとする者がいない。
この河一方流の居合台はそれらのいずれとも異なる形態をしており、伝書によれば、切り付けや切り下げの稽古に使うとある。

なお、当然のことであるが、居合台を用いた稽古には重ねの厚い刃引刀を使うのは言うまでもない。

筆者の長寸刃引居合刀は、北海道伊達市に住まわれていた刀匠堀井信秀先生の作。

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筆者の特注で、重ね厚く、柄も蛤形の太い造りにしていただいた。
ちなみに我が家には家宝として信秀先生の先代俊秀刀匠が軍艦三笠の砲鋼を使って鍛えた 「三笠刀」 (富士吉田市指定文化財) がある。





(つづく)
# by japanbujutsu | 2017-04-01 17:51 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ④ 居合 小太刀

居合は 「左乱」

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右手を持ちかえており、最後の極めの場面かと思われる。
腰を落としているのは古流の特徴をよく表している。
刀には下げ緒が見られない。
これが居合稽古刀である。
もちろん角帯もしていない。

小太刀は 「無名剣」

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剣先を倒した八相の構えであるが、両手を深く巻き込んでいるのはどういうことか。
これも絵師による単純な誤りなのだろうか。





(つづく)
# by japanbujutsu | 2017-03-30 17:03 | 秘伝書の部屋 Secret densho
幻の総合武術 河一方流 ③ 棒術 薙刀

棒術と薙刀の図も数葉描かれている。
棒術は 「車意」
棒を左肩に掛けた構え。

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薙刀は 「火車」

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いわゆる門構えと称する構えであるが、神道流系の構えとは左右の持ち手が逆であり、真似をしてみたが、この構えからは次の動作に移れないことが判明した。
絵師の描き間違いだろう。

いずれもが打太刀を欠いた一人構えの絵で、これでは形の想定がまったく分からない。





(つづき)
# by japanbujutsu | 2017-03-28 17:45 | 秘伝書の部屋 Secret densho
甲陽水月流手内剣の内 人剣・重ね打ち

甲陽水月流手内剣のうち、人剣(五寸水月針剣)を 「眼留剣重ね打ち」 で打つ。
重ね打ちとは一度に二剣を打つ手段であり、これはこの人剣のみが可能な打ち方となる。
一打に集中すれば高い命中率を生み出せるが、実戦を考慮して間合い二間から連打で打ってみる。
とは言うものの、連打の場合は右手に二本を素早く取り上げるのもまた至難の業であり、これからの大きな課題でもある。
二剣の調整が困難を極めるため外しも多いが、二剣が同時に刺さるときの瞬間は爽快である。







(完)
# by japanbujutsu | 2017-03-26 17:07 | 手内剣探究 shunaiken

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