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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

新庄で演武 広報誌に掲載

昨年八月に穴澤流薙刀の史跡調査に新庄市を訪ねた折、新庄ふるさと歴史センターで穴澤流薙刀の演武を披露する機会があった。

およそ80年振りの新庄での演武である。

当日は広報用の取材を受け、その広報が届くのを楽しみにしていた。

ところが、いつになっても梨の礫、痺れを切らしたのでセンターへ問い合わせると、ようやく半年後の今、送られてきた。

『 広報しんじょう 』 平成30年9月号である。

イベント紹介ページの隅に写真が一枚掲載されていた。
(・・・もう少し違う紹介の仕方がなかったのだろうか・・・)

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訪問後、現地からは何の音沙汰もない。

山形県にもまた、古流を伝承する基盤はなかった。






(完)
# by japanbujutsu | 2019-02-22 07:43 | 穴澤流薙刀 Anazawa ryū
後継者

武術のみならず、日本の伝統文化、伝統芸能の多くが昭和から平成の世に姿を消した。

武術の場合、江戸時代に門下何千人ともいう隆盛を誇りながら、現代の世に消えていく憂き目に合った流儀数知れず。

北辰一刀流兵法はわずかに一系統が水戸に残り(小樽伝は内容を改変)、

天神真楊流柔術はわずかに二系統、

森戸系浅山一伝流は断絶、

柳剛流はわが協会と伊勢の二系統、

これらはいずれもかつては江戸を中心に千単位の門人を擁した巨大流儀であった。

しかしそれは師範一代の栄誉でしかないのだ。

結局、門人が何千人いても、その中から後継者となる有為な人材が出なければ、流儀は滅亡する。

枯れ木も山の賑わいとはいうものの、武術において枯れ木は後継者とはなれない。

三州吉田藩の一心流柔術。

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講道館に先立つこと十数年、すでに乱捕を体系化して伝えていた優れた流儀も昭和の初年に最後の伝承者が他界して消えた。

後継者、今の世に獲得するのがもっとも困難な人材である。






(完)
# by japanbujutsu | 2019-02-20 07:10 | 武術論考の部屋 Study
人剣(五寸針剣)を打つ

手内剣の稽古はほとんど自宅での自習となる。

冬は日が短く、仕事が終わってからではほんの短時間しか打てない。

そのため、土日の日中に集中して打つようにしている。

このところ天剣(七寸針剣)に重きを置いているため、先日久しぶりに人剣を打ってみた。

わが甲陽水月流手内剣において主位にある人剣は、折に触れ、精度が落ちないよう、稽古で確認しなければならない。

一回に連続二十打。
間合いは太刀の届かない一間半。
最初は肩慣らしのためにフリーに軽く打ち、

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次の二十打は八寸的に打つ。

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間合いが狭く、しかも手内剣は軽くて細くて速い。

だから敵は視覚的にこれを捉えることができず、まず避けることができない。

顔面に刺されば骨をも砕く速度で打ち放つ。

爽快である。






(完)
# by japanbujutsu | 2019-02-18 07:00 | 手内剣探究 shunaiken
練武

日本武術における独習は、手裏剣や居合などの独習可能な一部の武種を除いて、そのほとんどは素振りなどの単純な基礎鍛錬しかできない。

先哲がそのような稽古体系を構築したのである。
相手(敵)が存在してこその武術、その相手を欠いての稽古は、形式的には形を忘れないための重要な位置づけとなるが、実質的にはあまり意味も持たない。
だからこそ稽古場での相対稽古が重要なのである。

ところが拳法は単独練武が主体であるから、套路の訓練はいつでもどこでもできる。

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それに基本的には中国武術は着替える必要がない。

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日常の服装そのままで打拳蹴足できる。

膨大な套路を有する振興社の武術。

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知能と体能の優れた若者の出現を祈ってただ毎日、技量が劣化しないよう、訓練を続けるのみである。






(完)
# by japanbujutsu | 2019-02-16 07:05 | 台湾彰化金鷹拳 Kung-fu
雌雄の術

セクソロジーに 「四十八手」 というのがある。
それぞれに風雅な形の名称が付いている。

このことについて筆者はかつて古流柔術専門誌 『和儀』 に詳細な論文を発表したことがある。
そう、性交の体位名称には柔術形に共通するものが少なくないからだ。

筆者が伝承している仙台藩伝浅山一伝流柔術の 「鶯の谷渡」 や柔術渋川一流の 「鶴の巣籠」 は性交にも同じ名称の体位がある。

ところで、起倒流の組討は別に 「雌雄の術」 という。
まさにセクソロジーの世界である。

双方、寸鉄も帯びずにそれぞれの形を肉体で表現するところに日本の身体哲学がある。

起倒流の伝書に 「組討雌雄之術を鍛錬し・・・」 とある。

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(完)
# by japanbujutsu | 2019-02-14 17:05 | 技法研究の部屋 Skill