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国際水月塾武術協会 International Suigetsujuku Bujutsu Association

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本会が伝承している武術流派と古武道全般の技法・歴史・文化などを解説します。文章・記事・写真の転載は固く禁止します。

関口流抜刀術免許皆伝書

五十の手習いで始めた関口流抜刀術の稽古と修行。

十年の間、山梨から静岡まで通い続けて先般、ようよう免許皆伝を授与された。

長い修行を経て、免許皆伝をいただけるのは武術修行者にとって最大の喜びであり、誇りでもある。

関口流抜刀術免許皆伝書_b0287744_20214785.jpg


今回いただいた伝授巻は奉書書きだったため、特別に古い伝授巻の表装を使って表具をし、専用の箱に入れて保管することにした。

世間の関口流はともかく、我が関口流だけは古伝をしっかりと堅持していきたいと思う。



もう六十の手習いは御免である(笑)






(完)
# by japanbujutsu | 2019-12-23 20:23 | 関口流抜刀 Sekiguchi
相切太刀とは?

江戸期における武術稽古の実態は、まだまだ不明な部分が山積している。

今回、採り上げる「相切太刀」も実態のわからない剣術の稽古方法の一つである。

松代藩における剣術流儀である神道流の古文書に「覚 去亥十二月八日終日稽古出席名面並相切太刀数覚」というものがある。

相切太刀とは?_b0287744_2312529.jpg


幕末の師範落合量吉が行司として見守り、門弟衆が挑んだ記録である。

相切太刀とは?_b0287744_23132792.jpg


ところが、その「相切太刀」というのがわからない。

当日の最高記録は六つ時から始めた佐藤義三郎で記録は232本。

その脇に「香三寸五卜」とある。

この香というのは、線香の燃えた長さで、かかった時間を測定したのであろう。

相切太刀とは?_b0287744_23135983.jpg


武術の研究がもっと活性化してくることを願い、今後の課題したい。







(完)
# by japanbujutsu | 2019-12-15 07:53 | 秘伝書の部屋 Secret densho
柔術の稽古と稽古場

幕末頃に柔術の稽古に乱取が入るようになってきて、その稽古場には筵が敷かれるようになった。

中には疊を採用した稽古場があったかもしれない。

講道館柔道が始まった明治の中葉には次第に稽古場に疊を敷くことが普通になり、稽古着の袖や裾も次第に長くなっていった。

しかし、元々柔術の稽古は土間で行われることが多く、流儀によっては竹内流(下写真)のように板間の稽古場で形を打つところもあった。

柔術の稽古と稽古場_b0287744_21435159.jpg


江戸時代の柔術の多くは屋外でも稽古ができるように仕立てられていて、受身もそれに相応しい方法で行われた。

筆者の協会が加盟している松代藩文武学校武道会の演武は文武学校の槍術所で行われるため、柔術の演武も板張りの上で行われる。

したがって柔道式の受身はできない。

もちろん古流独特の足裏受身で身体に衝撃がないように受ける。

柔術の稽古と稽古場_b0287744_21443390.jpg


板間でできない柔術は本来の古流とは言えないのではないか。






(完)
# by japanbujutsu | 2019-12-12 21:44 | 武術論考の部屋 Study
穴澤流薙刀の構え

穴澤流薙刀にはいくつもの構えがある。

扇流しの構えは特に有名で、神道流由来の立構え、上段の構え、下段の構えなどがある。

写真は青眼(中段)の構えであるが、これは上段の構えから敵の面へ打ち込むときの構えともなる。

穴澤流薙刀の構え_b0287744_20164915.jpg


次の写真は大霞の構えで、穴澤流では最後の形「獅子之歯噛之事」で用いる。

穴澤流薙刀の構え_b0287744_20171873.jpg


構えは動作と動作のつなぎ目に敵の動きを注視するための「待の技」であり、心身共に「霜を聞く心」でなければならない。

一切の詳細は口伝である。

示範:横浜支部師範吉元恵美






(完)
# by japanbujutsu | 2019-12-09 07:57 | 穴澤流薙刀 Anazawa
柳生心眼流兵術の拳形

筆者が学んだ柳生心眼流兵術における拳形は、系統によって以下のように異なる。

鈴木専作→佐藤金兵衛

柳生心眼流兵術の拳形_b0287744_2322354.jpg


齊田茂七→武田軍虎

柳生心眼流兵術の拳形_b0287744_2323927.jpg


星彦十郎系

柳生心眼流兵術の拳形_b0287744_23234472.jpg


このうち、星彦十郎系の拳形は竹内流や荒木流などにも見られるもので、親指を握り込み、掌内に空洞を作らないもの。

基本的に他の二種とは性質が異なるため、兵術系拳法伝の遠心力を用いる振り打ちには向かない。

佐藤伝と武田伝はともに掌内に卵形の空洞を作るもので、拳を握らないため、振り打ちの際に拳から力が抜け、遠心力が加速する。

当身の際の打ち方、当て方、払い方など、三種の拳は皆、特性が異なるのである。

伝承の過程でこれほどまでに違いが出てしまうのは、いかなるものかと思うが、相伝者の資質や解釈の相違、修行の進度によって変化をしてしまうのは避けられないであろう。

それぞれにはそれぞれの言い分があり、各派はそれぞれに伝えられているものを守っていくしかない。

どれが正しく、どれが間違いかなどを論じても意味はない。

すべてが正しく、すべてが間違っている。






(完)
# by japanbujutsu | 2019-12-07 23:37 | 柳生心眼流兵術 Shingan