宮本武蔵の落款
ここでも紹介しているように、宮本武蔵の書画を多数所蔵している。
真贋の鑑定は難しいが、あながち贋物でもなさそうである。
筆者が所蔵する武蔵の書画には、下の画像とまったく同じ落款が押されている。
今回『画人宮本武蔵』(添田達嶺著、S11)を入手したところ、武蔵の落款一覧が出ていた。
武蔵に関する様々な考証も行われており、なかなかの良書である。
これを見ていると、戦後の武蔵研究は、戦前までの研究をほとんど超えていないことがわかる。
『史料考證 勧進・宮本武蔵玄信』(谷口覓著)などは駄作の典型的な例だろう。
自身の発見や独自の考証など一つもない。
2~3の新説を掲げているが、いずれも珍説の域を出ない。
全てが先行研究の寄せ集めであり、しかも支離滅裂な編集になっている。
他人の誹謗中傷を書かなければ、こんなところで中身のない本など採り上げる必要もないのであるが、この本は誹謗中傷に満ちあふれている。
心を学ぶ武道家のなすことではない。