備忘録 『 柳生心眼流稽古記録帳 』 Memorandum of Yagyushingan ryu
本当に古流を一手も残さず後世に伝えようとするならば、それなりに稽古内容を記した備忘録を作成することが大切である。
近所から道場へ通ってくる者は技の一つや二つ、忘れても次回また稽古するだろう、くらいの気持ちでいるから、いつになっても技は身に付かないし、少し休めば忘れてしまう。
これでは話にならない。
ただやっているだけで、次代に継承させていく意思などまるでないのだから。
私は今から30年以上前、東京の柳生心眼流指南所竹翁舎に通い、外弟子(血判を入れず)として約3年間、マンツーマンで指導を受けた。
その時の記録が今回初めて開陳する稽古記録帳で、技数にしておよそ三百手が図入りでノート数冊にびっしりと書き込まれている。

帰りの電車の中で文字に記録し、帰宅してから図解する。こんな日々が3年間続いた。写真や映像は一つもない。

私はかつて修行した流儀で師匠との稽古をビデオ撮影したことなど一度もない。
ビデオに撮るとそれで安心してしまって稽古がおろそかになりかねない。
ほとんどの流儀で弟子は私一人であり、稽古はいずれもマンツーマンであるから、映像を撮ることなど不可能であった。
今は弟子達には道場内でのメモを許可している。
諸君の奮起を期待する。















