謎の居合流儀 雲井流 ②
この雲井流居合伝授巻が発行されたのは安永十年(1781)、差出人は秋葉山院代要全とその師(または兄弟子)大岡雲雪庸将の連名となっているが、朱判が要全に捺されているので、実質的な発行者は要全である。
被授者は松平八十郎。
画像の最初に見える部分は真言秘密の結文であるが、口伝の造字となっている。
秋葉山大権現はもともと真言宗の神仏混淆であったが、江戸時代に曹洞宗となり、明治以降は仏を廃して神道とした。
武術の中では護身を前面に出すため、真言呪文の教習を採用した。
要全は神官ではなく僧侶であろう。