居合における掛け声
現在、無声で行っている田宮流や英信流だって古伝書では掛け声の重要性を説いている。
掛け声のない武術は、いったいどのようにして練丹しているのだろうか。
技は声と一体であり、武術に掛け声は必須である。
筆者は多くの流派を修行してきたが、無声の流派は一つもない。
さて、林崎流の伝書を見ると、やはり掛け声を口伝として伝えている。
日常の稽古で必須の掛け声を口伝とするのは合点がいかないが、単純な声の中に何か深い意義があるのかもしれない。
林崎流では掛け声を、
一 陽ノ声
一 陰ノ声
一 仕掛声
一 おつかかる声
一 ホヲ
の五種類に分けて口伝している。
現伝の林崎流は掛け声を掛けているのだろうか。
健全に稽古されていることを期待したい。